(※写真はイメージです/PIXTA)

喫煙率の低下や健康志向の高まりを背景に、たばこ市場は縮小が続いています。一方で、たばこは現在も国・地方にとって重要な税収源の一つであり、専売制から民営化へと移行した後も、製造や販売にはさまざまな規制が残されています。たばこの課税制度はどのように変わり、JTは縮小する国内市場にどのように対応してきたのでしょうか。専売制度の歴史から、たばこ税、海外展開、加熱式たばこまで、たばこ産業の現在を見ていきます。

酒とノンアル、たばことの違い

たばこと同じ嗜好品である酒にも酒税が課されています。酒やビールなどは酒税の対象であると同時に、消費税については標準税率10%が適用されます。

 

一方、近年販売量が増えているノンアルコール飲料は、酒税法上の酒類には該当しないため、酒税の対象ではありません。また、消費税の軽減税率では、酒類を除く飲食料品が対象とされているため、商品としての性質や販売形態などの要件を満たせば、軽減税率の対象となります。

 

同じ「飲むもの」「吸うもの」であっても、税制上の扱いは大きく異なっています。

JT以外もたばこを製造できるのか

専売制の下では、民間企業によるたばこの製造は禁止されていました。では、JTへの移行によって、JT以外の企業も自由にたばこを製造・販売できるようになったのでしょうか。

 

実は、専売制度改革によって一気に完全自由化されたわけではありません。制度改革後も、国内の葉たばこ農家への影響などを考慮し、一定期間、JTには国内たばこの製造独占が認められていました。財務省の資料によれば、専売制度改革では、JTによる国内葉たばこの全量買取契約制なども設けられました。

 

その後、制度は段階的に見直され、現在は一定の条件の下で、JT以外の企業でも製造たばこを製造することが可能です。ただし、たばこ事業法に基づく規制が存在し、誰でも自由に製造・販売できるというわけではありません。

 

小売販売についても許可制度が設けられており、製造たばこの小売販売業を行う場合には、財務大臣の許可を受ける必要があります。

酒にもある「免許」という壁

一方、酒についても自由に製造・販売できるわけではありません。酒類の製造や販売には免許制度が設けられており、製造については酒類ごとに定められた最低製造数量基準などの条件を満たす必要があります。

 

つまり、たばこと酒はいずれも、一般の商品とは異なる税制と規制の対象となっています。ただし、その制度が作られた歴史的背景や、現在の規制の仕組みには違いがあります。

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