万が一の事態で判明する…「団信」における保障範囲の“決定的な差”
ペアローンと連帯債務の最大の違いは、団体信用生命保険(団信)の適用範囲にあります。団信は、契約者が亡くなった場合にローンの残高を保険金で相殺し、0にする生命保険です。
連帯債務において主債務者(主に夫)のみが団信に加入しているケースを想定します。この状況で夫が亡くなった場合、連帯債務では1本のローン全体(5,000万円)の債務が消滅し、残された妻の返済負担は0になります。
しかしペアローンの場合、夫が亡くなっても消滅するのは夫のローン(3,000万円)のみであり、妻のローン(2,000万円)はそのまま残り、返済を継続しなければなりません。
逆に、団信に入っていない妻が亡くなった場合、連帯債務では何の保障も作動せず、5,000万円のローンが丸ごと残るため、夫の返済負担は重くなります。これに対し、ペアローンであれば妻の死亡に伴って妻のローン(2,000万円)が消滅するため、夫のローン(3,000万円)のみが残る形になります。
共働きの世帯で夫婦が同等の収入を得ている場合、連帯債務で一方の万が一の際に全額のローンが残ることは、家計の破綻に直結する大きなリスクとなります。
「夫婦連生団信」のメリットと、金利上乗せに伴うコスト
連帯債務における、どちらか一方が死亡するリスクを解消する仕組みとして、「夫婦連生団信」が挙げられます。
夫婦連生団信は、夫婦のどちらが亡くなった場合であっても、住宅ローンの残高全額が即座に消滅する団信です。夫婦連生団信を利用すれば、夫が亡くなった場合はもちろん、妻が亡くなった場合でも残高が0になるため、残された配偶者の生活を強固に守ることができます。
ただし、夫婦連生団信に加入するためには、通常の住宅ローン金利に一定の金利を上乗せして支払う必要があります。金利の上乗せは毎月の返済額の増加に直結するため、生涯にわたる総返済額が増えてしまうというデメリットを伴います。
