今週は、日米の物価関連指標に注目
今週は、7月の米消費者物価指数や国内企業物価指数に注目しています(図表1)。
米国の消費者物価指数(除く食品及びエネルギー、以下コアCPI)は6月に前月比▲0.02%となりました。関税コストの価格転嫁が一巡したコア財の下落やサービス分野の減速が寄与しており、インフレ沈静化の兆しを示しています(図表2)。
しかし、6月に米・イラン間の停戦合意に向けた覚書署名で急落した原油価格は、7月にはホルムズ海峡再封鎖などにより水準を切り上げています。エネルギー価格はコアCPIの対象外であるものの、サービス部門に含まれる航空運賃などは原油価格の影響を受けやすく、実際に7月のISM非製造業価格指数は再び上昇しており、消費者物価への転嫁が警戒されます(図表3)。
一部のFOMCメンバーからはインフレ高止まりを懸念して利上げを主張するタカ派的な声が挙がっているなか、今回の原油高がコアCPIの基調をどの程度押し上げ、そしてそれがFRBの政策判断にどのような影響を与えるのか慎重に見極める必要があります。
日本…原油高で企業物価の上昇圧力が再燃
6月の国内企業物価指数は前年比+7.1%と伸びを一段と拡大させています(図表4)。
同指数は中東情勢緊迫化による原油高を背景に4月以降急加速しており、川上におけるインフレ圧力の強まりを示しています。川中・川下への波及には通常タイムラグを伴うものの、日銀は価格転嫁のペースが加速している点を指摘しています。
実際に7月の東京都区部CPIでは、ナフサ価格高騰の影響を受ける柔軟剤や漂白剤などで大幅な上昇が見られるなど、一部で転嫁が始まっている状況が確認されました。
日銀が公表した7月の展望レポートでは、これまでの原油コスト上昇に旺盛なAI需要や円安の進行も加わり、「先行き、原油価格の下落が続くもとでも、エネルギーを除く国内の財価格には当面、粘着的な上昇圧力がかかり続ける」としています。
今後、仮に国内企業物価のインフレ圧力に落ち着きが見られても、消費者物価の上昇が構造的に粘着化する可能性については、引き続き慎重に注視していく必要があります。
東京海上アセットマネジメント
※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【米ドル円】8月第3週の為替相場にインパクトを与える「重要な経済指標」【解説:東京海上アセットマネジメント】』を参照)。
※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。
※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。
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