就職氷河期世代のリアル…「もう遅い」と諦める前に
近年、日本の賃金環境は大きな転換期を迎えています。春闘における平均賃上げ率は、歴史的な高水準となった2024年、2025年に続き、3年連続で5%超を記録しました。
新卒の初任給も上昇を続けています。ユニクロを展開するファーストリテイリングは、2026年春入社の初任給を37万円へと引き上げることを発表(グローバルリーダー候補)。その他の大企業や人手不足にあえぐ中小企業も、若い人材を確保するために、初任給の底上げに動いています。
若い世代の待遇改善が進むのは喜ばしいことですが、その一方で、この賃上げムードを複雑な思いで見つめる「就職氷河期世代」と呼ばれる人たちがいます。おおむね1993年〜2004年に大学を卒業した、現在の40代半ば〜50代前半にあたる世代です。
当時の大卒求人倍率は、ワースト記録となった2000年卒で「0.99倍」と1倍を割り込み、大学就職率は69.7%。内定ゼロで卒業することも珍しくない過酷な時代でした。
社会人としての最初のスタートラインは、その後の人生を決定づけます。新卒での就職につまずき、そのまま非正規で働き続けざるを得なかったり、不本意な職種で低賃金に甘んじたり。20年以上の歳月が流れた今でも、その構造的なハンデから抜け出せない人が多く存在します。
正社員になれたとしても、基本給のベースそのものが低く抑えられ、「長く勤めているのに、いまだに思うような昇給を実感できていない」という正社員の悲鳴も聞かれます。こうしたハンデが簡単に埋まるわけではありません。
しかし、坂井さんのように一歩を踏み出したことで、待遇も働き方も大きく改善するケースがあるのも事実です。「もう遅い」と諦める前に、行動を起こすことが未来を変えるきっかけになるかもしれません。
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