「入居者は中国系が40%」…福岡・朝倉市の「大規模マンション計画」白紙撤回で見えた、外国人不動産を巡る〈深刻な摩擦〉

「入居者は中国系が40%」…福岡・朝倉市の「大規模マンション計画」白紙撤回で見えた、外国人不動産を巡る〈深刻な摩擦〉
(※写真はイメージです/PIXTA)

2024年、福岡県朝倉市柿原(かきばる)地区のゴルフ場に隣接する土地で、入居者の大半を外国人が占める「大規模マンション計画」が浮上しました。この計画はSNSで急速に拡散し、反対運動に発展。こうした「外国人不動産」を巡る問題は、このケースに限ったものではありません。背景には、日本人に潜む特有の“意識”が影響していると考えられます。牧野知弘氏の著書『「外国人不動産」問題』(祥伝社)をもとに、広がる外国人不動産問題と、それを深刻化させる一因に迫ります。

「アフリカホームタウン」認定も撤回…騒動から見える日本人の“アレルギー反応”

同じような事例として、JICA(国際協力機構)が2025年8月に認定したアフリカホームタウン認定を巡る問題があります。

 

JICAでは日本とアフリカとの交流促進を目的として、木更津市(千葉県)、長井市(山形県)、三条市(新潟県)、今治市(愛媛県)の4市を認定。このうち木更津市をナイジェリア共和国のホームタウンとしたことから、大量の移民受け入れにつながるとの激しい反対の声が上がりました。

 

この政策自体は移民受け入れを目的としたものではなく、特別なビザを出すものでもないことをJICA、国は説明しましたが、結局9月25日になって4市すべてについて撤回することを余儀なくされました。

 

この事象には、現在の国内における外国人による不動産所有や移住に対する極端なアレルギー反応が見て取れます。自分たちの知らない外国人が大量にやってくることに対しての警戒や不安がSNSなどによって増幅され、激しい反対運動につながっていくというものです。

 

また中国などのアジア諸国やアフリカ諸国に対する日本人の隠れた差別意識もうかがえます。これが仮に欧米人を中心とした計画であったらこれほどまでの反対運動につながったかどうかは定かでありません。

 

人口が極端に減少していく日本で、外国人であっても多くの人が転入してくることは、地元経済を活性化させる効果が高いのにもかかわらず、これだけの拒否感は「外国人不動産」問題をさらに深刻化させているのです。

 

 

牧野 知弘

不動産事業プロデューサー

 

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※本連載は、牧野知弘氏の著書『「外国人不動産」問題』(祥伝社)より一部を抜粋・再編集したものです。

「外国人不動産」問題

「外国人不動産」問題

牧野 知弘

祥伝社

外国人投資家・資産家たちが、日本の不動産に殺到している。彼らは円安を背景に買いまくり、中古物件も高騰中だ。なかには、所有者の多くが中国人であるマンション(業界では「中華まん」と呼ぶ)や、外国人街の様相を呈してい…

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