生前贈与を活用した相続対策
米国では、生前贈与によって財産を減らす方法も広く活用されています。
2026年度は、1人あたり年間1万9,000ドル、夫婦であれば3万8,000ドルまで、生涯基礎控除とは別枠で贈与することができます。
州レベルの贈与税は存在しないため、相続対策として有効な手段と考えられています。
ただし、連邦税法では、死亡前3年以内に行われた生命保険契約の譲渡など一部の贈与について相続財産に持ち戻されるルール(IRC第2035条)があり、日本の7年ルールとは異なります。また、州独自の規定が設けられている場合もあるため、事前の確認が必要です。
日本とアメリカの相続税負担の違い
日本では、年間約160万人が亡くなり、そのうち約16万人が相続税の課税対象となっています。一方、アメリカで実際に連邦遺産税が課税されるのは年間約4,000件にすぎません。
州税の税率も概ね10%前後であるのに対し、日本の相続税率は最高55%に達します。もちろん、社会保障制度や税制全体を単純比較することはできません。しかし、資産家を中心に海外移住を検討する人が後を絶たない背景には、こうした相続税負担の大きな違いも影響しているのかもしれません。
奥村 眞吾
税理士法人奥村会計事務所
代表
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