調査官は重加算税をかけたがる
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
5/19(日)>>>WEBセミナー
インターネットやゲノム、AIなど幅広いテーマ
テーマ型投資信託とは、世間で関心がもたれているテーマに着目し、そのテーマに関連した銘柄に的を絞って投資するファンドです。1990年以降、インターネット、バイオ、ゲノム、SRI(社会的責任投資)、環境関連、資源・食糧など、さまざまなテーマに着目したファンドが設定されています。近年ではAI(人口知能)をテーマにした投資信託が続々と設定されています。
テーマ型投資信託はこのように、ニュースや雑誌、新聞などで取り上げられるような、注目のテーマで設定されているので、運用経験の浅い人でも関心を持って購入しやすく、それが人気につながっています。また販売する金融機関にとっても、顧客に説明しやすく、お勧めしやすい商品であるといえます。
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ブームが過ぎ去ってしまえば下落するリスクも・・・
過去に設定されたテーマ型投資信託には、以下のようなものがあります。
1999年頃 第一次エコ、環境ファンド
2000年頃 IT、インターネット関連ファンド
2002年頃 ご当地、社会貢献ファンド
2003年頃 バイオ、ゲノムファンド
2006年頃 第二次エコ、水関連ファンド
2007年頃 中国株式ファンド(北京オリンピック2008)
2010年頃 クラウド、SNS関連ファンド
2012年頃 シェールガス関連ファンド
2014年頃 女性活用関連ファンド
2016年頃 ロボティクス、AI関連ファンド
それでは上記のファンドが、設定後にどうなったかを見てみましょう。
・2000年頃に設定されたIT、インターネット関連ファンドは、米国で起こったITバブル(インターネット関連企業への投資)を受けて、人気を博しました。しかし、2001年には、米国でIT関連ベンチャー企業の倒産が相次ぎ、その影響で日本のIT企業の株価が大きく下落した結果、基準価額も値下がりし、解約が殺到しました。
・2007年頃に設定された中国株式ファンドは、北京オリンピックの開催を待たずに、2007年秋から中国株が大暴落し、株式指数が1/3になりました。中国株式ファンドもその影響を受け、基準価額が値下がりしました。
・2012年頃に設定されたシェールガス関連ファンドは、2014年央からの原油価格下落に影響を受けて、大きく基準価額を下げました。
このように、これまで設定された多くのテーマ型投資信託は、設定時の純資産額より大きく資産を減少させています。その主な要因としては、以下のようなことが考えられます。
①テーマが注目されてから設定するので、すでに関連銘柄の株価が上昇している可能性かある。
②運用担当者は該当テーマの関連株式が割高になっていると判断しても、テーマ以外の割安な株式等に投資したり、現金比率を高めたりすることが基本できない。
③テーマへの関心が時間の経過とともに薄れると、新規資金の流入が減少し純資産額が小さくなる。その結果、運用成果が上がらなくなっていき、最悪の場合には、繰上償還される。
ここから言えることは、これらテーマ型投資信託を購入するにあたっては、そのテーマが長期的に存続し、関連企業が継続的な恩恵を受け続けることができるかどうかを検討することが大切だということです。
テーマ型投信は、食事で例えると副食(サイドメニュー)であり、主食(メインディッシュ)ではありません。運用金額全体の5%程度の保有に留めることも必要です。
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