お金の配分は「事業重視」と「プライベート重視」で異なる
多少税率が高くなっても個人に多く残すか、会社に残すかについては、今後の事業計画や資金の自由度によって判断が分かれます。
会社にお金を残すべきケース
今後、大きな設備投資や事業拡大を予定している場合や、融資を受ける必要がある設立間もない法人は、資金調達をうまく進めるために役員報酬を低く抑え、あえて法人税を払って会社にお金を残す手法を取るといいでしょう。
ただし、役員報酬を極端に少なく設定し、生活費が足りずに会社からお金を借りる(役員貸付金)状態になると、銀行からの融資が受けにくくなるうえ、利息や役員賞与とみなされるリスクも生じます。最低限、会社からお金を借りなくても済む額を役員報酬に設定しましょう。
個人にお金を残すべきケース
自宅の住宅ローンを組む予定や、お子さんが医学部などで高額な教育費がかかる場合、あるいは事業拡大を考えずいまのまま安定して食べていければいいと考える場合は、自由度が高い個人にお金を残すのがおすすめです。
会社のお金はビジネスにしか使えませんが、役員報酬なら子どもの教育費やプライベートの高級車など自由に利用できます。会社の資金繰りが悪化した際は、個人から会社へ無利息で貸し付ける(役員借入金)ことも可能です。
ただし、役員借入金が何千万円も長期間残っていると銀行の評価が下がり、相続税の対象にもなるため、早めに解消することをおすすめします。
「月100万円」を目安に、報酬と積立の最適バランスを考える
役員報酬「月100万円」は、法人税と所得税の負担を抑えつつ、社長個人の生活費も十分に確保できる合理的な黄金比です。
この金額を目安にしつつ、余った法人の利益は経営セーフティ共済などで積み立て、将来の退職金として受け取ることで、最終的な個人の手取り額の最大化を目指すことができます。
