「売れないリスク」を極小化する…BtoB新規事業のための「顧客インタビュー」3フェーズと本音を暴く質問リスト

「売れないリスク」を極小化する…BtoB新規事業のための「顧客インタビュー」3フェーズと本音を暴く質問リスト

入念に顧客インタビューを重ねたはずなのに、いざ製品をリリースするとまったく売れない。想定顧客の「素晴らしいアイデアですね」という言葉を真に受けて事業が頓挫してしまった……それは、インタビューの場で相手の「お世辞や忖度」を排除できず、現実を直視できていないからかもしれません。本記事では、端羽英子氏の著書『一次情報を「問う」 BtoB企業のためのターゲットドリブン戦略』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集して、BtoB新規事業の成否を左右する「仮説検証」のステップや、現場の担当者から決裁者までの生々しい本音(一次情報)をあぶり出す「シーン別の実践質問リスト」について解説します。

顧客インタビューに使える代表的な質問リスト

『リーン顧客開発―「売れないリスク」を極小化する技術』の著者シンディ・アルバレスは、顧客理解のためのインタビューにはいくつかの基本姿勢が不可欠だと指摘しています。具体的には、解決策ではなく課題を聞くこと、Yes/Noで答えられる質問ではなく具体的な事例を語ってもらうこと、そして未来の希望ではなく過去の行動に焦点を当てることです。

 

ここでは、アルバレスのアプローチをベースにしつつ、B to Bの現場で実際に使える質問例を用意しました。新製品開発のため顧客課題を発見したいとき、競合製品ユーザーを研究したいとき、現場で実際に利用する人、導入担当者、決裁者など、目的に合わせて質問を使い分けることで、仮説検証インタビューの質をより高められると思います。

 

これらの質問を、既存取引というしがらみのないターゲット顧客へ問いかけ、忖度のない本音(一次情報)を得ること、複眼思考で複数のインタビューをスピーディーに行うことが顧客開発には重要です。

 

項目別質問リスト

1.新製品開発のため顧客課題を発見したいとき

・いちばん最近この業務を行ったのはいつですか? その時の話を聞かせてください

・この業務の具体的な手順を教えてください

・いちばん最近その業務を行った際はどのくらい時間がかかりましたか?

・この業務はどのくらいの頻度で行うものですか? 例えば先週は何回行いましたか?

・この業務の前後に何か準備や、フォローが必要な工程はありますか?

・この業務を行うときに、どのようなツール/製品/アプリケーション/サービスを使っていますか?

・それらのツールのうち最近新しいものに変わったものはどれですか? 使い続けているものはどれですか?

・新しいものに変わったものがあれば、変更の理由を教えてください

・使い続けているものがあれば、その理由を教えてください

・今のやり方で最近困った具体的な事例を教えてください

・どんな問題が起きましたか? どんな影響がありましたか?

・解決にかかった時間やお金といったコストはどのくらいでしたか?

・同じような問題はどのような頻度で発生しますか?

・同じような問題は、ほかにどのような会社、環境だとよくあると思いますか? それともあなたの職場固有の問題だと思いますか?

・もし天才エンジニアがあなたのチームに参画してなんでも変えられるとしたら、1年後にいちばんやり方が変わると思う現在の手順はなんですか? いちばん改善すると思う現在の課題はなんですか? 3年後はどうですか?(回答者の思考の制限を解くための質問。欲しい機能やソリューションではなく、現在の手順や課題を答えてもらうように注意)

・この業務について、ほかに尋ねるべきものはありますか?

 

2.競合製品ユーザー研究

・この製品を使うときの手順を最初から詳しく教えてください

・最も使用頻度が高い機能はなんですか? どのようなときに使いますか?

・最も便利だと思う機能はなんですか? それはどうしてですか?

・この機能がなくなったら利用をやめる、と思う必須機能はなんですか?

・いちばん手間を感じる部分はどこですか?

・この製品の性能が不十分なために問題が発生したことはありますか? 直近はどのような問題が発生しましたか?

・あなたがこの製品活用の導入担当者でしたか? その場合、どうしてこの製品の導入を決めたのですか? ほかに検討したサービスはありましたか?

・あなたにはほかに現在使ってもよい別の選択肢がありますか? ある場合ほかにどんな選択肢がありますか? 並行して使っている場合、どのように使い分けしていますか?  この製品だけを使っている場合、どうしてですか?

・あなたにとっては大事でなくても、社内のほかの人にとっては大事かもしれないと思う機能はありますか? それは誰にとって大事な機能ですか?(例:管理権限など)

・あなた以外にこの製品を使うとよいと思う社内の人は誰ですか?

 

3.想定する新製品の導入担当者

・最近導入した新しいツールについて、導入のきっかけから導入完了までのストーリーを教えてください

・新しく何かのツールを導入することはよくありますか? 例えば昨年1年間だとどのくらいありましたか?

・新しいツールの導入を検討する際、重視する項目はなんですか?

・過去に導入した新しいツールで、導入がうまくいった事例について、主な要因はなんだと思いますか? 導入のきっかけから利用が浸透するまで教えてください

・導入が失敗した事例では、主な原因はなんでしたか?

・御社に限らず、この業務に携わる現場から具体的に〇〇という課題をうかがっていますが、どのように感じていますか?

・この課題を解決しようと考えたとき、新しい解決策導入のボトルネックになるものはどんなものがあると思いますか?

 

4.意思決定者・経営層向け(決裁権限を持つ人)

・(想定する新製品領域で)新しい製品の導入を検討するとき、最も重視する指標はなんですか?(信用度、導入コスト、年間運用コスト)

・新しい製品のROIは何で評価しますか? どのタイミングでROIを評価しますか?

・最近導入を決めた新サービスは、どのような理由で採用しましたか?

 

 

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一次情報を「問う」 BtoB企業のための ターゲットドリブン戦略

一次情報を「問う」 BtoB企業のための ターゲットドリブン戦略

端羽 英子

幻冬舎メディアコンサルティング

BtoB企業のビジネスリーダー必読! 「一次情報」×「二次情報」の掛け算でターゲット顧客を深く理解し、意思決定を加速させるための実践書 AIなどの情報技術が進化し、多くのビジネスパーソンは検索やデータ分析を駆使し…

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