トランプ大型税制改革法で注目集まる「QSBS」――スタートアップ投資の譲渡益が最大100%非課税に【国際税理士が解説】

トランプ大型税制改革法で注目集まる「QSBS」――スタートアップ投資の譲渡益が最大100%非課税に【国際税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

トランプ大統領が2025年に成立させた「トランプ大型税制改革法(One Big Beautiful Bill Act:OBBBA)」により、米国のスタートアップ投資に関する税制優遇制度「適格小規模事業株式制度(Qualified Small Business Stock:QSBS)」が大幅に拡充されました。一定の要件を満たせば株式売却益が非課税となるこの制度は、米国の起業・投資環境を支える重要な仕組みの1つです。今回の改正では保有期間要件の緩和や非課税枠の拡大などが実施され、スタートアップ投資をさらに後押しする内容となっています。4月末に『トランプ劇場と超富裕層課税 増税か、減税か——税制が映し出すアメリカの真実』を刊行した奥村眞吾税理士が解説します。

スタートアップ育成には投資家へのインセンティブも重要

日本政府は近年、「スタートアップ育成5か年計画」などを通じてスタートアップ支援を強化しています。

 

しかし、企業を育成するためには起業家だけでなく、リスクを取って資金を供給する投資家の存在も不可欠です。

 

米国のQSBS制度は、将来の成長企業への投資を促すため、投資家に対して非常に強力な税制上のインセンティブを与えています。

 

日本でもスタートアップ育成を本格的に進めるのであれば、起業支援だけでなく、成長資金を供給する個人投資家や富裕層に対する税制上の後押しについても議論が求められるでしょう。

 

トランプ大型税制改革法によるQSBSの拡充は、スタートアップ政策において「投資家をどのように支援するか」という視点の重要性を改めて示した事例といえそうです。

 

奥村 眞吾
税理士法人奥村会計事務所
代表

 

 

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