「お願いだから、もう来ないでくれ」…合鍵で入った息子の家、両手に抱えた食料で冷蔵庫を満たしていく…〈年金17万円〉60代母の“重すぎた愛”の行方【CFPの助言】

「お願いだから、もう来ないでくれ」…合鍵で入った息子の家、両手に抱えた食料で冷蔵庫を満たしていく…〈年金17万円〉60代母の“重すぎた愛”の行方【CFPの助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

子どもが独立した後も、「ちゃんと食事をしているだろうか」「困っていることはないだろうか」と心配が尽きず、つい手を差し伸べてしまう親は少なくありません。ですが、行き過ぎた心配や善意が、ときには親子関係に思わぬ亀裂を生じさせることもあります。今回は、トータルマネーコンサルタント・CFPの新井智美氏が、限られた年金収入の中でも息子への援助をやめられなかった女性の事例をもとに、子離れの難しさや老後資金への影響、親子の適切な距離感について解説します。

専門家の視点|援助の問題は「金額」よりも「目的」

今回のケースで問題だったのは、年間60万円という援助額そのものではありません。息子が経済的に困っていて、親子で話し合ったうえで支援しているのであれば、大きな問題にはなりにくいでしょう。

 

一方で由美子さんの場合は、息子が求めていないにもかかわらず援助を続けていました。その背景には、「必要とされたい」「役に立ちたい」という気持ちがあったのでしょう。こうした思いは自然なものですが、援助が親自身の安心感を満たすための手段になると、子どもの自立を妨げたり、親子関係に負担をかけたりすることがあります。

 

また、65歳以降は医療費や介護費用など予測しにくい支出も増えます。老後資金を守るためにも、「本当に相手が必要としている支援なのか」「自分の生活に無理はないか」を定期的に見直すことが大切です。

 

成人した子どもに対する親の役割は、先回りして助けることではなく、必要なときに支えられる存在でいることだといえるでしょう。

 

「子どものために」と思って続けていた行動が、実は子どもの負担になっていた。親子関係では珍しくない話です。だからこそ、援助を続ける前に『これは相手のためか、それとも自分の安心のためか』を一度立ち止まって考えてみることが大切なのです。

 

 

新井智美
トータルマネーコンサルタント
CFP®

 

 

【注目のセミナー情報】​​​

【資産防衛】6月17日(水)オンライン開催
《財務・資産承継戦略》
令和版「お宝保険」の正体とポテンシャルは?

 

【資産運用】6月18日(木)オンライン開催
《決算対策・財務戦略》
2026年版・太陽光投資の“4つのメリット”

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧