前回は、子どもに「お手伝い」をさせることが早期教育よりも重要である理由を説明しました。今回は、子どもにお手伝いをさせたら必ず伝えたい「感謝の言葉」について見ていきます。

感謝された経験がある子の学力は伸びる

近頃は、便利な家電が普及して家事の負担が減ったこともあり、子どもが家事をする機会は少なくなる一方です。

 

子どもが幼いうちだけでなく、体格では親を上回るような年齢になっても、母親がすべてやってしまいがちです。そして子どもには学力をつけてほしいからと、食事が終わるとすぐに勉強部屋に追いやるケースが多くなっていますが、本当に勉強だけの生活では、かえって子どもはうまく育たないものです。

 

先日もちょうど、女子高校生の娘さんのいる母親と話をしました。娘さんは、もともと成績はクラスの真ん中よりやや下という感じでしたが、ジリジリと下がってきており、学校での生活態度もあまり良くないとのことで、不安を感じた母親が相談にみえました。

 

私が家での娘さんの様子を聞くと、家では家事はおろか、自分の身の回りのこともほとんどしようとせず、何もかも母親まかせにしているそうです。たとえ母親が風邪を引いて具合が悪くても「お母さん、ごはん早くして」とごねるだけだと言います。

 

そこで私は「それはよくありません。自分のことはもちろんですが、家の手伝いもさせてください。もし手伝いを頼んでもダメなら、仮病を使ってでも一度、娘さんに食事の準備をさせることです」と伝えました。

 

そして「娘さんがやってくれたら、必ず『ありがとう』と言ってくださいね」と念を押しました。母親は「やってみます」と約束してくれ、実際に行ってくれました。

 

すると感謝された娘さんは、母親に気遣いを示すようになったそうです。そして母親の言葉を素直に聞き入れて、偏食や荒れた態度が少しずつ改まっていき、それと同時に学校の成績もアップしていったのです。

お手伝いへの感謝は、積極性や意欲の上昇につながる

子どもに家事の手伝いをさせるときは、役目を果たしてくれたときに感謝を伝えることがとても重要です。

 

手伝いなどで家族から感謝されたことのない子は、感謝の気持ちをもつことができません。何かあれば周りの人や環境のせいにする一方、依存心が強く、自分から何かをしようという意欲も希薄です。これではせっかくもっているはずの力も伸ばすことができません。

 

率直に言えば、子どもに手伝いをさせるのはかえって手間がかかることも多いものです。黙って親がやってしまったほうが早いと思うこともあるでしょう。

 

しかしそこをあえてグッと辛抱してやらせてみる。そしてできたら「ありがとう」を伝える。すると子どもは「もっとやってやろう」と自分で考え、行動するようになります。その積極性や意欲が学習にもつながっていきます。

 

「生活のなかに勉学あり」――。これは開校以来の当校の基本理念です。食生活をはじめ、姿勢を正す、挨拶をする、部屋を整える、手伝いをするなど、けじめと規律をもって生活を整えていけば、学力は自ずとついてくるのです。

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    学力は「食育」でつくられる。

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    池上 公介

    幻冬舎メディアコンサルティング

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