老後資金と教育費が重なる怖さ
50代後半は、住宅ローンや子どもの教育費が一段落し、老後資金を積み上げやすくなる年代だといわれています。
しかし現実には、そうした見通し通りに進むとは限りません。役職定年による収入減や親の介護、住まいの修繕費など、想定外の支出や環境変化が重なる家庭も少なくないからです。そこに子どもの留年や仕送りの長期化が加わると、老後準備は一気に難しくなります。
特に、年齢を重ねてから子どもを持った家庭では、親の定年と子どもの教育費が重なりやすく、老後準備が遅れるケースも珍しくありません。
佐伯さんの場合は、息子のゲーム依存という問題まで重なりました。もちろん、ゲーム自体が悪いわけではありません。ただ、生活や学業を維持できないほど依存状態になれば、本人だけでなく家族全体の人生設計にも大きな影響を及ぼします。
隆志さん夫妻は、「もう大学なんてやめろ」と言うことも考えました。しかし、せっかく入った有名大学。卒業と中退では、就職先も大きく変わってくるでしょう。結局、2回の留年を許すしかない。そんな状態に陥っていました。
それが結果的に家計を圧迫し、夫婦の老後を危うくしていたのです。

