長期投資では、逆境の時ほど後の成果が大きくなる
また、長期投資で大切なのは、途中でやめずに積み立てを続けることです。これは、相場が下がったときに積み立てをやめてしまうと、せっかくの“安く買える時期”を逃してしまうためです。毎月一定額を投資する定額積み立てであれば、相場の上下にかかわらず着実に投資を続けられ、長期的な成果につながります。
もちろん、相場が急落すると不安になるのは自然なことです。「このまま積み立てていて本当に大丈夫だろうか」と感じたことのある人も多いでしょう。しかし、長期投資では、逆境の時ほど後の成果が大きくなるという逆説的な仕組みがあります。だからこそ、定額積み立てを継続することが重要なのです。
ここで、2つのシナリオを比較してみましょう(図表3・図表4参照)。
シナリオA:10年間、相場が一直線に上昇して価格が1.5倍になった場合。
シナリオB:最初の5年間で価格が半分になり、その後5年間かけて元の水準に戻った場合。
この2つのシナリオのもとで、毎月1万円を10年間積み立てることにします。多くの投資家はシナリオAのように、ストレスなく上昇してほしいと考えるでしょう。しかし、実際にはシナリオBのように大きな下落が起こることもあります。興味深いのは、シナリオBでも毎月定額で積み立てていた場合、価格が安いあいだに多くの口数を手に入れられるため、最終的なリターンはシナリオAを上回るという点です。
つまり、下落局面でも慌てず、定額で積み立てを続ける――その地味な行動が、知らず知らずのうちに未来の大きな成果につながるのです。そして、相場が下落したときにどのように行動するか、そのことが将来の運用の成果を大きく左右します。
オルカンを通じて世界中の企業の成長に参加するということは、いい換えれば、世界経済と一緒に自分の人生を歩むことです。毎月の積み立てという小さな一歩を重ねるだけで、未来の大きな成果につながります。
世界経済は長期的に成長を続け、その果実は確実に私たちの資産として実を結びます。地味な行動に思える積み立ても、人生の自由やワクワクに直結する――それが、長期投資の最大の魅力です。
代田 秀雄
三菱UFJアセットマネジメント 前常務
シロタ・ウェルス・アンド・ウェルビーイング・アドバイザーズ 代表
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