(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢者の一人暮らしでは、日常の小さな異変が大きな不安につながることがあります。体調や家計だけでなく、防犯面の不安もその一つです。内閣府『令和7年版高齢社会白書』では、65歳以上の一人暮らしは増加しています。離れて暮らす家族にとって、深夜の連絡は、親の暮らしを見直すきっかけになることもあります。

「ドアが変なの」深夜に届いた母からの電話

都内で会社員として働く義彦さん(仮名・54歳)は、ある夜、母・敏子さん(仮名・81歳)からの電話で目を覚ましました。

 

「夜中の1時すぎでした。母からその時間に電話が来ることはほとんどないので、嫌な予感がしました」

 

電話口の母は、ひどく動揺していたといいます。

 

「ドアが変なの……。鍵をかけたはずなのに、何かおかしいの」

 

敏子さんは、夫を亡くしてから郊外の家で一人暮らしを続けていました。大きな持病はありませんでしたが、足腰は弱り、最近は買い物や通院の付き添いを義彦さんに頼むことも増えていました。

 

「一人暮らしは心配でした。でも本人が“まだ家にいたい”と言うので、見守りながら様子を見ていたんです」

 

電話で状況を聞くと、母は「玄関の鍵がいつもと違う」「ドアのところに傷がある気がする」と繰り返しました。母の声はいつもと違って震えており、義彦さんはすぐに車で実家へ向かうことにしました。

 

実家までは車で40分ほど。深夜の道路は空いていましたが、義彦さんは気が気ではありませんでした。

 

「母が転んだのか、誰かが来たのか、空き巣なのか。いろいろ考えてしまいました」

 

実家に着くと、家の中の電気はついていました。母は玄関の内側で座り込むように待っていたといいます。

 

「母は泣きそうな顔をしていました」

 

義彦さんが玄関を確認すると、ドアの鍵穴の周囲に細かな傷があり、ドア枠にもこじ開けようとしたような跡がありました。新聞受けの周辺も少し歪んでいたといいます。

 

「見た瞬間、これは母の気のせいではないと思いました」

 

警察庁『侵入窃盗の発生場所別認知件数』によると、令和6年の住宅対象侵入窃盗は1万6,000件で、一日あたり約44件発生しています。住宅を狙った侵入窃盗は減少傾向にあるものの、今も身近なリスクとして残っています。

 

義彦さんはすぐに警察へ連絡しました。幸い、室内に侵入された形跡はありませんでしたが、警察官からは「念のため鍵の交換と補助錠の設置を検討したほうがいい」と言われたそうです。

 

母はその間、何度も同じことを口にしていました。

 

「ちゃんと鍵をかけたのに。どうしてこんなことに……」

 

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