法人で借りている社宅 家主(個人)のマイナンバーは必要?

今回は、法人で借りている社宅において、家主が個人の場合、そのマイナンバーを取得する必要があるのかを見ていきます。※本連載は、立川・及川法律事務所の代表弁護士、立川正雄氏の著書『不動産業者のためのマイナンバーQ&A』(にじゅういち出版)の中から一部を抜粋し、不動産の賃貸に関するマイナンバーの取扱い方法をQ&A方式でご紹介します。

「家賃支払調書」には家主のマイナンバーの記載が必要

 Q 

当社は従業員寮を保有せず、個人の建物オーナーから、従業員の社宅を当社の法人借りで賃借している。オーナーのマイナンバーを教えてもらう必要があるか?

 

 A 

1.オーナーのマイナンバーを教えてもらう必要がある。

 

2.賃料が年額15万円を超える場合、賃借人会社は、支払調書(法定調書)を税務署に提出しなければならなくなる。

 

3.この場合、賃借人会社は、個人オーナーのマイナンバーを記載し、税務署に家賃支払調書(法定調書)を提出する必要がある。

「賃貸が専門」の個人不動産業者が借主の場合は…

 Q 

私は個人で不動産業を営んでおり、賃貸専門で仕事をしている。個人のオーナーからビルの1階の小さな事務所を借りているが、月額家賃は20万円(年額240万円。消費税別途)である。個人貸主からマイナンバーを教えてもらう必要があるか?

 

 A 

1.ない。

 

2.個人の不動産業者が借主の場合、「主として建物の賃貸借の代理や仲介を目的とする事業を営んでいる」借主不動産業者には、支払調書の税務署への提出義務がないので、個人貸主のマイナンバーを教えてもらう必要がない。

 

3.言い換えると、主に賃貸業務を扱う個人不動産業者は、「個人番号関係事務実施者」とはならない。

 

4.注意すべきは、売買を主にしている個人不動産業者が事務所を借りている場合、個人貸主への家賃支払いにつき支払調書の税務署への提出義務がある。したがって、個人貸主のマイナンバーを教えてもらう必要がある。

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    立川・及川法律事務所 弁護士

    昭和50年、中央大学法学部卒業。
    昭和52年、司法試験合格、昭和55年弁護士開業。
    会社法務・開発・建築・不動産法務・倒産法務を専門分野とする。
    最近では、ゴルフ場の清川カントリークラブの更生管財人として再建を果たす。
    勤務弁護士合計9名を擁する法律事務所を経営。
    「請負契約の諸問題」「個人情報保護法と実務の対応」「不動産仲介の諸問題」等で講演会を行い、『入居と退去の法務』『担保不動産売買仲介の実務』『賃貸管理業務規定・契約書式監修』『底地と借地の実務』等多数の著者がある。

    著者紹介

    連載不動産の賃貸に関する「マイナンバー」の取扱いQ&A

    本連載は、2016年11月19日刊行の書籍『不動産業者のためのマイナンバーQ&A』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    不動産業者のための マイナンバーQ&A

    不動産業者のための マイナンバーQ&A

    立川 正雄

    にじゅういち出版

    いよいよ2016年の支払調書および2017年2月からの確定申告時にマイナンバー記載が義務付けられます。マイナンバーは、不動産取引にも大きな影響があります。 そこで、売買・賃貸など不動産取引を行う法人・個人の方、賃貸管理…

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