「不動産の使用料等の支払調書」を税務署に提出する場合
Q
そもそも、賃料を支払っている場合に相手のマイナンバーや法人番号を聞く必要がある場合とはどのような場合か?
A
以下のように「不動産の使用料等の支払調書」を税務署に提出する必要がある場合。
国税庁HP>税について調べる>タックスアンサー>法定調書>法定調書>No.7441「不動産の使用料等の支払調書」の提出範囲
1)「不動産の使用料等の支払調書」を提出しなければならない方は、不動産、不動産の上に存する権利、総トン数20トン以上の船舶、航空機の借受けの対価や不動産の上に存する権利の設定の対価の支払いをする法人と不動産業者である個人の方です。
〔注1〕原則法人にのみ法定調書の提出を義務づけたのは、一般の個人に作成提出を義務づけるのは困難であったためである。
〔注2〕個人については、原則不動産業者にのみ家賃支払いの支払調書の提出を命じたのは、不動産業者であれば、個人でも売買の代金支払いで支払調書を税務署に提出させるのが妥当と思われ、売買で支払調書を作成しているならば、賃貸でも支払調書の作成能力はあるとみられるから。
2)ただし、不動産業者である個人のうち、主として建物の賃貸借の代理や仲介を目的とする事業を営んでいる方は、提出義務がありません。
〔注〕上記の但し書は、「個人の不動産業者で支払調書提出の義務があるのは、主に売買を仕事としている個人不動産業者に限る」という意味である。個人で不動産業を営んでおり、賃貸借の仲介・代理が専門であれば(個人の不動産業者が売り買いをしないのであれば)、規模が小さいので、支払調書を税務署に提出する義務は負わせないとした。いいかえれば、個人経営の不動産業者でも、売買は大きなお金が動くので、支払調書提出を義務づけるという趣旨である。
支払調書の提出範囲は支払い額が15万円超のものが対象
3)「不動産の使用料等の支払調書」の提出範囲は、同一人に対するその年中の(〔注〕個人・法人を問わず1月1日~12月末日まで)支払金額の合計が15万円を超えるものですが、法人に支払う不動産の使用料等については、権利金、更新料等のみを提出してください。したがって、法人に対して、家賃や賃借料のみ支払っている場合は、支払調書の提出は必要ありません。
〔注〕貸主が法人であれば、キチンと経理処理をして賃料収入は計上しているであろうから、借主が支払調書を出すのは、臨時の権利金(礼金)・更新料等の臨時支払いをした場合に限った。
4)この15万円には、消費税及び地方消費税の額を含めて判断しますが、消費税及び地方消費税の額が明確に区分されている場合には、その額を含めないで判断しても差し支えありません。
〔注〕駐車料の支払いが月額1万2500円(消費税別途1000円)であれば、駐車料の本体価格と消費税をきちんと分けて処理することで、マイナンバーの取得や支払調書を税務署に提出する煩わしさから解放される。
催物の会場を賃借する場合にも提出義務が発生
5)なお、不動産の使用料等には、土地、建物の賃借料だけでなく、次のようなものも含まれます。
①地上権、地役権の設定あるいは不動産の賃借に伴って支払われるいわゆる権利金、礼金
②契約期間の満了に伴い、又は借地の上にある建物の増改築に伴って支払われるいわゆる更新料、承諾料
〔注〕借家や借地の更新料、建替・増改築承諾料、借地権譲渡・店舗借家権(造作権)譲渡の承諾料も貸主のマイナンバー・法人ナンバーを取得して支払調書を提出する必要がある。
③借地権や借家権を譲り受けた場合に地主や家主に支払われるいわゆる名義書換料
6)また、催物の会場を賃借する場合のような一時的な賃借料、陳列ケースの賃借料、広告等のための塀や壁面等のように土地、建物の一部を使用する場合の賃借料についても、支払調書を提出する必要があります。
〔注〕催事会場の使用料、広告料・看板使用料もマイナンバーを取得して支払調書を提出する必要がある。(所法225、所令352、所規90、所規別表第5(24)、所基通26−1、平元.3直料2−2)