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減税効果が“立ち消え”に?…イラン紛争で強まる「値上げ圧力」
税制改革の核となる「食料消費税の減税」については、有識者会議および実務者会議で検討が進められているところです。
しかし、2026年2月末に年初には想定できなかった「イラン紛争」が発生し、原油不足を背景に石油関連製品や輸送コストが上昇しています。さらに、一部では売り惜しみや便乗値上げの動きも見られ、2026年度に入ってからも物価高騰が続いています。
イラン紛争以前の構想では、これまで100円の食品に8%の消費税が課されていたところ、この8%を「ゼロ」にすることで、消費者からは値下げ効果として歓迎され、かつ内閣支持率の上昇も期待できるというシナリオでした。
しかし、イラン紛争が起こったことで、紛争前に100円だった食品の定価が100円以上に値上がりすれば、仮に消費税が減税されても、食品の「値札」は110円と実質的な値上がりとなることも想定できます。
消費者は消費税減税の恩恵を実感できないばかりか、2年間の減税期間が終了すれば再び8%の課税が行われるため、さらに価格が上昇することになります。
また、仮にイラン紛争が平和裏に終結したとしても、一度値上がりした商品の値段が元に戻る保証はありません。結果的に、2年間の消費税減税の効果が国民に歓迎されない事態となる可能性があります。
「石油危機」の“二の舞”は防げるか…問われる政府の「調整力」
日本では1970年代に「石油危機」があり、スーパーのトイレットペーパーを消費者が争って買い求める事態が発生し、こうした動きを利用した「便乗値上げ」が社会問題として大きく取り上げられたことがあります。
イラン紛争に基因するコスト上昇と、2026年2月以降に生じた消費税減税という新たな要因を、どのように調整していくのかが注目されます。
矢内 一好
国際課税研究所
首席研究員
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