(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢の親と同居する未婚の子が、長年にわたって親の収入に依存するケースは珍しくありません。最初は「一時的なつなぎ」のつもりでも、その状態が長引くほど家計の境目は曖昧になり、親の年金が家族全体の生活費として使われるようになります。総務省『家計調査(2025年)』によると、高齢単身無職世帯の可処分所得は月約11.8万円、消費支出は月約14.8万円。高齢者の家計はもともと余裕があるとは言いにくく、そこに成人した子の生活費や車の維持費が重なれば、負担は一気に重くなります。

「そのうち働くだろう」親の年金で回っていた46歳息子の生活

誠一さん(仮名・79歳)は、妻の静子さん(仮名・76歳)、長男の大輔さん(仮名・46歳)と3人で暮らしています。大輔さんが最後に定職に就いていたのは30代前半の頃です。職場での人間関係を理由に退職して以降、短期の仕事をいくつか試したものの長続きせず、気づけば10年以上、家にいる生活が当たり前になっていました。

 

「最初の数年は、“少し休めばまた働くだろう”と思っていたんです。でも、年齢が上がるほど本人も外に出にくくなって、私たちも強く言えなくなってしまって」

 

大輔さんは家事をまったくしないわけではありません。ゴミ出しをしたり、たまに買い物に行ったりはしています。ただ生活の中心は自室で、昼近くに起き、夜更かしをして過ごす日々。近所のコンビニや郊外のショッピングモールへ行くときに欠かせなかったのが、自宅の車でした。

 

その車は、大輔さんが30代のころに「仕事に行くにも必要だから」と購入したものでした。名義は父・誠一さん。税金や保険、車検代、ガソリン代も、実質的には親が負担してきました。

 

「本人は“自分の車”という感覚だったと思います。でも、維持していたのは私たちの年金と貯金でした」

 

誠一さん夫婦の年金は月19万円ほどありますが、3人暮らしの生活費、食費、医療費、光熱費に加え、車の維持費まで抱えるのは重い負担でした。

 

「食べていくだけなら何とかなるんです。でも、車があると話が違う。保険も税金も、年に一度どんと来ますから」

 

それでも誠一さんは、長いあいだ車を処分できませんでした。車をなくせば、大輔さんがさらに外に出なくなるのではないか。あるいは激しく反発するのではないか。そんな不安があったからです。

 

転機になったのは、静子さんの入院でした。軽い肺炎だったものの、数日間の入院が必要になり、誠一さんは病院への付き添いや日用品の準備に追われました。その最中、車検の見積もりが届きます。整備費用を含めると、20万円近い金額になっていました。

 

「その紙を見たとき、“もう無理だ”と思いました。今のうちに何かを切らないと、家計が持たないと感じたんです」

 

 \5月2日(土)-3日(日)限定配信/
 「名義預金」判定のポイント 

指摘率トップの理由とは
相続税の税務調査の実態と対処方法

次ページ「俺の車がない!」…空っぽの車庫で息子が初めて見た現実
カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです ゴールドオンライン新書創刊

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧