「中国人はわずか7%」…知られざるニセコ経済圏の実態
日本を代表する世界的なスキーリゾートとして君臨する北海道のニセコでは、世界最高のパウダースノーを求め、豪州やアメリカ、香港やシンガポールなど数多くの富裕層で溢れている。
ニセコエリアの外国人宿泊延数は約84万人と過去最高に達しており(2024年度、図表1‒1)、インバウンド(訪日外国人客)の訪問数や宿泊延数は2025年度シーズンも、過去最高を更新する勢いだ。
なお、ニセコにおいても、中国人が多いイメージを持つ方もいるかもしれないが、この図表が示すように、国別の外国人宿泊延数でみると、オーストラリアが最も多く、次いで香港でこの2ヵ国で3割を占めており、次いで米国、シンガポールと続き、中国人(本土)は7%に過ぎないのも大きな特徴だ。
「パークハイアットニセコHANAZONO」や「東山ニセコビレッジ、リッツ・カールトン・リザーブ」といった外資系ラグジュアリーブランドホテルに加え、今後も、「ザ・チェディ・ニセコ」(2029年予定)、「シックスセンシズ北海道ニセコ(仮称)」(2029年以降予定)、「アマンニセコ」「アマンニセコレジデンス」(2030年予定)などの開業が続く。
ニセコは今も地価上昇中…東京都心と変わらないプレミアム価格
メディアでは、白馬や富良野に宮古島の地価上昇率が注目されているが、ニセコでも実は未だに地価上昇を伴いながら「ニセコ経済圏」が拡大中だ。ニセコの中核を成す倶知安町のひらふ地区や花園地区のプレミアム物件においては特に、新規だけでなく中古物件の人気も高く、ほとんど出物がないものの、一旦出物があれば即買い手が付く状況だ。
2025年の基準地価の住宅地の上昇率では、ニセコ町字中央通が15.6%(1.56万円/㎡)で道内7位にランクイン、倶知安町字樺山が15.0%(13.8万円/㎡)で道内8位にランクインしており、中心地でも依然二桁パーセントの上昇が続いている。
2016年の倶知安町字樺山の基準地価は2.1万円/㎡だったのが、2025年には同13.8万円/㎡となっており、コロナ禍期も含め過去10年間一貫して上昇し、約6.6倍にまで上昇しているのだ(図表1‒2)。
更に、ニセコ町に隣接する真狩村や蘭越町の住宅地においても、別荘やコンドミニアムの開発に加え、外資系ブランドホテル建設などに伴う従業員用の住宅需要の高まりもあり、住宅地では、真狩村字真狩の2地点が、19.7%(0.79万円/㎡)、19.0%(0.69万円/㎡)と各々、全国ランキングで4位、6位にランクインしており、「ニセコ経済圏」の拡大は続いていることがわかる。
東京都心と変わらないプレミアム価格で売買される倶知安町やニセコ町などの中心エリアだけでなく、周辺町村エリアにまで「ニセコ経済圏」は拡がっていると言えるだろう。



