自称投資家から届いた「1通のDM」に恐る恐る返信
都内の中小企業に勤めるノブオさん(仮名・42歳)。年収は約540万円と、同年代の平均的な給与を得ています。しかし、昨今のインフレや老後のことを考えると、預貯金だけでは心許ないと感じていました。
ノブオさんは、投資関連のSNSアカウントを眺めるのが日課となっていました。そんなある日、X(旧・Twitter)のダイレクトメッセージが届きました。
「日本の皆さんに、私が海外で実践している堅実な資産運用の方法を教えています。一緒に少額から資産形成を始めてみませんか?」
送り主のプロフィールには、高級車やリゾート地の豪華な写真が並び、海外で成功を収めている日本人投資家だと書かれていました。
普段なら怪しいと無視するところですが、経済的な焦りがあったノブオさんは、恐る恐る「どうすればいいのですか?」と返信。
「この人は恩人だ!」警戒心を解いた〈少額の成功体験〉
相手の指示は非常に丁寧で、指定された取引アプリをダウンロードし、まずは3万円を入金するようにと指示されました。いわれた通りのタイミングでボタンを押すと、翌日には利益が出ており、アプリの画面上では5万円に増えていました。
「素晴らしいですね。まずは一度、全額をご自身の銀行口座に出金してみてください」
指示に従って出金手続きを行うと、確かにノブオさんの口座に5万円が振り込まれました。この「手元にお金が戻ってきた」という実体験が、ノブオさんの警戒心を完全に解きました。
「本当に増えてるし、ちゃんと出金もできた! この人は本物だ、自分を金持ちにしてくれる恩人なんだ……!」
しかし、この思い込みこそ地獄への入り口だったのです。
