なぜ「家族葬」で後悔が生まれるのか?
近年、葬儀の小規模化は加速しています。鎌倉新書の「お葬式に関する全国調査(2024年)」によれば、かつて主流だった一般葬は30.1%。一方で、50.0%と半数が家族葬を選択しています。葬儀の金額は、一般葬161.3万円に対して家族葬105.7万円と、50万円以上の差があります。
家族葬は手軽かつ今の主流。この評価に間違いはなく、実際に満足している人も多いでしょう。しかし、A子さんのように後悔するケースも聞かれます。家族葬にはメリットが多い一方で、以下のような側面があるからです。
●故人の社会的な顔の過小評価
別々に暮らすようになると、たとえ子どもであっても親の趣味や地域活動は把握しづらい。しかし、そうしたコミュニティで、意外なほど広い交流を持っていることもある。
●葬儀後の対応という見えないコスト
家族葬で少人数で済ませると、訃報を後から知った人々が「線香だけでも」と自宅を訪れることがある。結果的に、1日で終わる一般葬より遺族の負担が大きくなることもある。
●経済的な逆転現象
一般葬は家族葬よりも費用は高めだが、多くの参列者からの香典で、費用の大半を賄えることもある。一方の家族葬は「入ってくるお金」が少ないため、結果として喪主の持ち出しが増えてしまうこともある。
「もしもの時」が来る前にやっておくべきこと
大切な家族を亡くした直後、遺族は深い悲しみの中で、数時間以内、早ければ数十分以内に葬儀の規模やプランを決めるよう迫られます。
押し寄せる事務手続きや親戚への連絡に追われるなかで、じっくりと故人の人生や人間関係を振り返ることは難しいでしょう。そんな状態で「安くて主流の家族葬」を選択するのは、ある意味自然ともいえます。
ですが、葬儀はやり直しがきかない一発勝負の儀式でもあります。A子さんのように「あの時、普通に送ってあげればよかった」と後悔しないために必要なのは、「もしもの時」が来る前の、元気なうちの棚卸しです。
親に葬儀の希望を聞いておく。それが難しければ、年賀状の整理や普段の何気ない会話の中から、親の外の顔を少しだけ覗いておく。そうした準備が、いざという時の後悔を小さくしてくれるはずです。
【注目のセミナー情報】
【税金対策】4月15日(水)オンライン開催
《高所得者の所得税対策》
「インフラ投資×FIT制度」活用セミナー
【国内不動産】4月18日(土)オンライン開催
《未所有×民泊投資》
平均利回り20%超の「新資産運用モデル」の全貌
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
