経費に計上できる意外な高額商品とその条件
一方、たとえば絵画や壺のような美術品は、条件を満たせば減価償却資産として経費に計上できる場合があります。
具体的には、1点100万円未満の美術品(明らかに骨董的価値が高いものを除く)であれば、原則8年かけて経費計上することが可能です。
さらに「少額減価償却資産の特例」を活用すれば、1点30万円未満の物品は購入年に一括で全額経費に落とせます。またこの上限は、2026年4月以降40万円未満に引き上げられました。
ただし「事務所の応接室に飾る」など、事業用の装飾としての実態が不可欠であり、自宅に飾るようでは当然否認されます。
出口戦略としての「手数料」と「譲渡所得」
現物資産は、売却時の出口が重要です。美術品は売却時に2〜3割程度の手数料が発生することが一般的とされています。
つまり30万円で買った絵が同額で売れても、手数料を引けば手元には20数万円しか残りません。節税額より手数料のほうが大きくなり、トータルでマイナスになるケースもあるのです。
また、金を売却する際の税制も法人と個人で異なります。法人は売却益が利益に合算されますが、個人の場合は「譲渡所得」扱いとなり、年間50万円の特別控除があります。さらに5年以上保有すれば、課税対象が半分になる優遇ルールが適用されます。
「いますぐ利益を消したい」のか「将来に備えたい」のか。目的と出口のキャッシュフローを分けることが、現物資産戦略の鉄則といえるでしょう。
黒瀧 泰介
税理士法人グランサーズ共同代表/公認会計士・税理士
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