最高年収1,500万円を誇った元事業部長、65歳まで現役のはずが、60歳で「1日中ぼんやりテレビ」。会社員人生“まさかの終わり方”に妻「自業自得ね」

最高年収1,500万円を誇った元事業部長、65歳まで現役のはずが、60歳で「1日中ぼんやりテレビ」。会社員人生“まさかの終わり方”に妻「自業自得ね」

かつては「仕事ができるエリート」として評価されていた夫。しかし、その裏で積み重なっていたのは、周囲との軋轢と“孤立”でした。仕事の実績だけでは測れない「人との関係性」が、定年後の人生にどのような影を落とすのか——事例とともに見ていきましょう。

変われない人が失うもの

退職金は約3,000万円。貯蓄も2,400万円ほどあり、生活に困る状況ではありません。それでも、その後は決して順調ではありませんでした。

 

プライドの高さから再就職はうまくいかず、日中はやることがない。テレビを眺め、時間を持て余す日々。かつての部下や同僚から連絡が来ることもありません。

 

内閣府「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和6年)」によると、孤独感を感じるかの問いに対し、60歳代で「しばしばある・常にある」と答えた人は全体で4.4%。男女別だと男性が5.6%、女性が3.8%と男性のほうが割合が多くなっています。

 

また、孤独感が「しばしばある・常にある」、「時々ある」、「たまにある」と回答した人(孤独感が比較的高い人)が現在の孤独感に影響を与えたと思う出来事の回答を見ると、「家族との死別」が24.6%と最も高く、「一人暮らし」(18.8%)、「転校・転職・離職・退職(失業を除く)」(14.7%)となっています。


ここからは、「人とのつながりの喪失」が孤独を生む要因になっていることがわかります。浩一さんもまた、そうした一人だったのでしょう。会社という居場所を離れたことで、これまで当たり前にあった人間関係がぷっつり途切れたのです。

 

一方の美咲さんは、あえてパートのシフトを増やしました。

 

「ずっと一緒にいたくない。距離を取らないと、こっちが参ってしまうから」

 

会社に居場所がなくなった夫は、家でも居場所を失いつつありました。

 

浩一さんのケースは、決して特別ではありません。「これが自分のスタイルだ」と変われなかった結果、気づいたときには周囲から距離を置かれている――そんな例は、少なくないのです。

 

年齢を重ねるほど求められているのは、「結果を出せる人」であること以上に、「一緒に働きたいと思われる人」であること。どれだけ実績を積み上げても、“いてほしい人”でなければ、居場所は残りません。

 

その現実に向き合えるかどうかが、会社員人生の後半を大きく左右するのかもしれません。

 

【参考】

厚生労働省「職場のハラスメントに関する実態調査 結果概要(令和5年度)」

内閣府「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和6年)」

 

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