「お金がない」と言い合っていた同僚が、実は1,000万円の頭金を貯めて家を買っていた――。似たような収入や家族構成でも、貯金額に大きな差がつくのはなぜでしょうか。今回は、そんな二つの家庭の違いを紹介します。

「お金がない」の違い

一番の違いはお金の管理方法でした。

 

「給料入ったら、まず貯金分を全部よける。残りでやりくりする。“先取り”ってやつ」

 

ボーナスもほぼ全額を貯蓄。旅行に行くとしても、事前に積み立てた範囲内だけ。「余ったら貯める」のではなく、「貯める前提で使う」生活を徹底していたのです。

 

それでも彼は、よくこう言っていました。

 

「俺、ほんと金ないんだよね」

 

しかしその正体は、「貯めているから、自由に使えるお金がない」という意味でした。一方で田村さんは、「使い切ってしまうから、本当に残っていない」。同じ言葉でも、中身はまるで逆だったのです。

差を生んだのは「収入」ではなく「意識や工夫」

ソニー生命「家計防衛に関する調査2022」では、家計について最も難しいと思うこととして「収入増加(34.1%)」という回答が最も多く、次いで、「資産運用」(19.7%)、「預金・貯金」(16.7%)という結果になっています。

 

一方で、家計について最も簡単だと思うことは、「特になし(46.4%)」を除くと「節約(29.0%)」が断トツで多く、次いで、「家計管理」(11.6%)、「預金・貯金」(7.2%)となっています。

 

実際、収入はすぐには変えられませんが、支出の設計は自分の努力で変えられる余地があるのではないでしょうか。

 

ただし、それにはひとつ覚悟がいります。今の快適さを、少しだけ手放す覚悟です。田村さんにとって、週末の外食やレジャーは“家族の幸せ”そのものでした。それを見直すことは、単なる節約以上の意味を持ちます。

 

同じ年収でも、同じ家族構成でも、未来は変わってきます。田村さんがどう行動するのか――それは決して他人事ではなく、誰の家計にも起こり得る分岐点といえるでしょう。

 

 

 

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