今回は、定期借家契約の期間満了後、入居者が居座った場合の対応について見ていきます。※本連載は、株式会社リーシングジャパン代表取締役、沖野元氏、不動産コンサルタント、林浩一氏の共著『賃貸の新しい夜明け』(週刊住宅新聞社)の中から一部を抜粋し、定期借家契約のメリットと定期借家契約を実際に活用する際のポイントを紹介します。

明渡訴訟、強制執行といった法的手続を踏む

定期借家契約で期間満了になったにもかかわらず、居座られることもあるかもしれません。そういう場合は、普通借家契約で居座られた時と同様の法的手続を踏むことになります。具体的には明渡訴訟、そして強制執行という流れになります。ただし、定期借家契約の場合は普通借家契約のように正当事由や立退き料は必要なく、比較的スムーズな決着になるようです。

 

また、余談ですが居座ったり、滞納したりする借主に腹を立てて借主が留守の時に勝手に鍵を交換したり、部屋の荷物を外に出すなどという行為は不法行為であり、絶対にしてはならないことです。日本は法治国家なので、法にしたがって、淡々と処理するようにしましょう。腹が立つのはわかりますが、感情的になってしまっては負けです。

 

そもそも定期借家で契約する意味とは?

入居者が定期借家契約について一番持つであろう不安は、「再契約されないのではないか」ということでしょう。

 

理解していただかなければならないのは、ルールを守る入居者を追い出したい人は誰もいないということです。大家業とは、いかにして良い入居者に長く住んでいただくかがポイントになります。つまり、ルールを守る入居者の再契約を拒否することは基本的にないということを明確に伝えることです。

 

定期借家契約で契約する意味は、入居者に良好な住環境のなかで暮らしていただくためです。ただし、注意しなければならないことは、再契約を約束することは間違いだということです。それは、定期借家契約の主旨に反します。

 

ですから、「再契約予約型」や「再契約保証型」といった定期借家契約を聞くことがありますが、これらは真の意味の定期借家契約ではありません。万一訴訟になった場合に、定期借家契約と見なされないというリスクもありますので、注意が必要です。

本連載は、2015年8月刊行の書籍『賃貸の新しい夜明け』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

賃貸の新しい夜明け

賃貸の新しい夜明け

沖野 元,林 浩一

週刊住宅新聞社

長らく旧態依然としていたこの不動産業界にも、大きな波が来ています。人々のライフスタイルの変化による波が、住まい方の変化にも及んできています。 こうした時代の変化に、不動産業者も大家さんもついていくしかありません…

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