今回は、定期借家契約の活用にあたり、家主として不動産業者を「説得」する方法を見ていきます。※本連載は、株式会社リーシングジャパン代表取締役、沖野元氏、不動産コンサルタント、林浩一氏の共著『賃貸の新しい夜明け』(週刊住宅新聞社)の中から一部を抜粋し、定期借家契約のメリットと定期借家契約を実際に活用する際のポイントを紹介します。

まずは家主が導入を決意するところからスタート

本当は、以降でご紹介する予定の「定期借家契約の流れ」から始めたかったのですが、今まで述べてきたように不動産業者の抵抗にあう可能性が高いので、まずはその説得の流れについて解説することにします。まずは下記の流れをご覧ください。

 

まず図表の①のように、定期借家契約を導入すると決意するところからスタートします。

 

 

次に②ですが、不動産業者を訪問する前に大家さん自身が定期借家契約についての正しい知識を得て、正しい理解をしていなければ説得できるものではありません。この点は本書を熟読していただければクリアされるでしょう。

 

③からは管理委託している場合と自主管理の場合で次のように変わってきます。

 

【図表】不動産業者の説得の流れ

サブリース契約中なら、無理せず時を待つ

管理も一般的な管理委託とサブリースで分かれます。まずは、すでにサブリースにしている場合ですが、通常サブリースの場合の更新料は管理会社に入るため、定期借家契約にするとそれがなくなります。もちろん再契約料や仲介手数料という形に変わるだけになりますが、システムの変更を伴う場合は特に抵抗されることが予想されます。

 

また、サブリース業者には借地借家法により「将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる」(借地借家法32条)ということを許されています。したがって、たとえば2年契約の賃貸借契約であれば、2年ごとに家賃減額交渉が行われる可能性があります。定期借家契約は、その契約期間中に家賃を固定させることができるため、その理屈がわかっている管理会社には敬遠されるのです。サブリースで新規の場合はまだ可能性がありますが、すでに契約中の場合は無理せず時を待つのが良いでしょう。

 

 

一般的な管理委託の場合も基本的にはサブリースと同様ですが、サブリースよりは説得しやすいかと思います。自主管理で専任媒介にしている場合も同様です。いずれにしても管理を委託している場合はあせらず、粘り強く定期借家契約導入の意思を伝えていくしかありません。

本連載は、2015年8月刊行の書籍『賃貸の新しい夜明け』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

賃貸の新しい夜明け

賃貸の新しい夜明け

沖野 元,林 浩一

週刊住宅新聞社

長らく旧態依然としていたこの不動産業界にも、大きな波が来ています。人々のライフスタイルの変化による波が、住まい方の変化にも及んできています。 こうした時代の変化に、不動産業者も大家さんもついていくしかありません…

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