支払った費用の最大50%が税控除されるヘルパー代
フランスでは、子どもの世話や家事をサポートする住み込みのヘルパーさんが多く、ヘルパーさんが朝から晩まで、掃除、洗濯、食事の準備、子どもの送迎まで、家庭のあらゆることを担ってくれます。
「そんなの高額なんじゃ?」と思われるかもしれませんが、実はそうでもありません。たとえば、フランスでは家庭用ヘルパーさんを個人で簡単に雇うことができ、支払った費用の最大50%が税控除として戻ってきます。
また、掃除代行サービスも非常に身近な存在です。政府補助を受ければ、1時間あたりたったの12.5ユーロ、日本円で2250円(1ユーロ=180円換算)。買い出しもオンライン注文とデリバリーを活用すれば、時間の節約になります。
こうした仕組みを上手に使うことで、フランスの多くの働く人たちは、「休日の時間」を意識的に確保しています。休日を家事や育児で終わらせるのではなく、家族と過ごす時間や、自分の心を満たす時間に使う。そのために、「お金」ではなく「時間」を優先するという考え方が根付いているのです。
日本でも家事代行サービスは増えつつあります。掃除だけ、料理の作り置きだけ、月1〜2回だけ、といった部分的なアウトソーシングから始めることは十分可能です。
また、すべてを「人」に頼らなくても、テクノロジーは強力な味方です。ネットスーパーや、ロボット掃除機、食洗機などは、初期投資こそ必要ですが、日々の家事の時間と労力を確実に減らしてくれます。
完璧を目指さない
もう1つ大切なのは、完璧を目指さないことです。「家事は自分でやるべき」という無意識の思い込みが、アウトソーシングへの心理的ハードルを高くしています。すべてを任せられなくてもいい、理想通りでなくてもいい。10の負担を7に減らすだけでも、心と時間には大きな余白が生まれます。
日本では制度や文化が追いついていない部分もありますが、だからこそ、1人ひとりが「時間をどう使いたいのか」を意識的に選ぶことが重要です。限られた時間の中でも、自分のエネルギーを本当に使いたい場所に集中させる。その積み重ねが、長いキャリアを無理なく続けるための現実的な戦略となるのです。

