父の急死で発覚した“まさかの現実”
事業資金の借入負債や知人の会社の連帯保証債務、また事業関連の借入だけでなく、輸入車のローン、クレジットカードの利用残高、さらには不動産担保ローンの一部が生活費にも使われていた形跡があったといいます。
父は借入を返済しながら事業を続け、収入でまた回すという形で資金を回していました。生命保険の加入はなく、借金は1億2,000万円を超え、自宅を売却したとしても返済しきれません。
結局、相続放棄を選択し、実家を失うことになりました。母は小さなアパートに移り、田村さんは母に援助をしながら生活をしています。
「何も知らなかった母がかわいそうで。父が生きている間に、もう少しでも状況を知っていればと思います」
父の死によって明らかになった多額の借金。裕福だと思っていた家庭の土台は、実は借入の上に成り立っていたものでした。相続放棄という選択の結果、長年暮らした実家を離れ、母は小さなアパートへ移ることに。田村さんもまた、思い描いていた家族の姿とは違う現実を受け止めながら、母を支える生活を送っています。
前述の調査にもある通り、親の資産状況は、家族であっても詳しく知らないことが多いもの。しかし、金額の大小はありますが、親の死をきっかけに思わぬ借金が発覚するケースは少なくありません。もしもの時に備えて、財産などの実態について話す機会を持つことの大切さを、今回のケースは示しています。
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