「65歳以降も働きたい」人の現実
厚生労働省『中高年者縦断調査』では、50〜59歳だった人たちを長期的に追跡しています。
この調査によると、50代の時点で「65歳以降も仕事をしたい」と答えた人のうち、実際に66〜69歳で働いていた割合は男性66.6%、女性53.8%でした。70〜74歳になると男性51.7%、女性39.6%まで下がり、75歳では男性43.9%、女性34.0%となっています。
働きたいと考えていた人でも、年齢を重ねるにつれて実際に働き続けることが難しくなる現実が見えてきます。
さらに、仕事を続ける理由として最も多かったのは「健康維持のため」でした。男性53.8%、女性55.8%がこの理由を挙げています。続いて男性では「生活費のため」、女性では「社会とのつながりを保つため」が多く、経済面だけでなく心理的な要素も大きいことがわかります。
定年延長の議論は進んでいるものの、企業側の対応は必ずしも積極的とは言えません。再雇用制度があっても収入が大幅に下がるケースが多く、管理職であっても老後の生活設計は簡単ではありません。
統計上は高収入に見える管理職の給与ですが、実際には住宅ローンや教育費、老後資金といった負担を抱えながら働く人が多くいます。さらに定年後には収入の減少という現実が待っています。
日本のサラリーマン社会において、管理職という立場は決して安定を保証するものではありません。長く働き続ける時代のなかで、将来の働き方や資産形成をどう考えるか――。その課題は、多くの企業人にとって避けて通れないテーマになっています。
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