(※写真はイメージです/PIXTA)

企業の管理職は高収入というイメージを持たれがちです。しかし実際には、給与が上がる一方で責任や支出も増え、将来への不安を抱える人は少なくありません。特に50代に差しかかると、定年や再雇用といった現実が目前に迫ります。統計上は高収入に見える管理職の給与ですが、その内実と定年後の働き方には、厳しい現実が横たわっています。

日本の部長の平均月収は「62万円」

厚生労働省『令和6年 賃金構造基本調査』によると、企業の管理職の平均賃金は、部長が62万7,200円、課長が51万2,000円、係長が38万5,900円となっています。平均年齢はそれぞれ53.0歳、49.3歳、45.6歳で、勤続年数は20年前後に及びます。

 

女性に限定すると、部長の平均賃金は54万9,900円、課長は45万8,100円、係長は35万4,000円です。いずれも男性より低い水準となっています。

 

部長の月収62万円という数字だけを見ると高収入に感じられます。しかしこれは税金や社会保険料を差し引く前の額面であり、手取りではおおむね50万円前後と考えられます。

 

この中から住宅ローンや子どもの教育費、生活費に加え、自身の老後資金の準備も進める必要があります。さらに管理職の場合、取引先との会食や交際費、スーツ代などの自己負担が増えることも少なくありません。統計上は高収入でも、実際には余裕のない生活を送るケースも珍しくないのです。

 

もちろん、これはあくまで平均値です。企業規模によって給与水準や責任範囲には大きな差があります。

 

大企業の部長であれば年収1,000万円を超えるケースもありますが、中小企業では平均を大きく下回ることもあります。また同じ役職でも、数十人を束ねる管理職もいれば、実質的にはプレイヤーとしての業務が中心のケースもあります。

 

現場で成果を上げてきた社員が管理職に昇進したものの、マネジメントに苦労することもあり、肩書だけが先行するケースもあると指摘されています。

 

平均年齢53歳という数字は、管理職にとって一つの節目でもあります。60歳の定年が現実として近づき、その後の働き方を考えざるを得ない年代だからです。

 

近年は定年後も働き続ける人が増えていますが、その多くは再雇用制度によるものです。しかし再雇用には厳しい条件がつくことも少なくありません。

 

例えば、定年後に嘱託社員として同じ会社に残る場合でも、給与が現役時代の半分以下になるケースは珍しくないといわれています。役割は大きく変わらないにもかかわらず収入だけが大きく下がる状況に戸惑う人も多いようです。

 

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