長時間労働が集中する30〜40代
日本では長時間労働の問題が長く指摘されてきました。厚生労働省の調査によると、月末1週間の就業時間が40時間以上の就業者のうち、週60時間以上働いている割合が最も高いのは男性の30〜40代です。
企業の中核として働く世代が、最も長く働いているという構図が浮かび上がっています。
「それだけ働いているのだから、給与も高いのではないか」と思われるかもしれません。しかし実際の収入状況を見ると、必ずしもそうとは言えない現実があります。
国税庁『令和5年分 民間給与実態統計調査』によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は460万円でした。男女別に見ると、男性569万円、女性316万円となっています。
単純計算で月収にすると約38万円で、税金や社会保険料を差し引いた手取りは30万円前後と推計されます。
雇用形態による差も大きく、正規雇用の平均給与は530万円であるのに対し、非正規雇用は202万円にとどまっています。正規では男性594万円、女性413万円、非正規では男性269万円、女性169万円と、男女差や雇用形態による格差も依然として大きい状況です。
年齢別に平均給与を見ると、20代前半では267万円ですが、30代後半には466万円、40代前半には501万円と上昇します。50代後半では545万円となり、この年代が平均給与のピークを迎えます。
男性に限って見ると、40代前半で612万円、40代後半では653万円、50代前半では689万円に達します。50代後半では712万円となり、キャリアの集大成ともいえる水準になります。
しかしこうした平均値に対して、「自分の収入はそこまで高くない」という声は少なくありません。平均は高所得層によって引き上げられるため、実感との乖離が生まれやすいのです。
