(※写真はイメージです/PIXTA)

金融広報中央委員会『家計の金融行動に関する世論調査(2023年)』によれば、60代の二人以上世帯の金融資産は平均2,026万円にのぼる一方、中央値は700万円にとどまります。平均が一部の高資産層に押し上げられていることから、実際の資産状況には大きなばらつきがあることがわかります。さらに総務省『家計調査(2024年)』でも、高齢夫婦世帯の家計は年金収入だけでは不足し、貯蓄の取り崩しを前提とする構造が示されています。定年を目前にして「思ったより残っていない」と気づく家庭は、決して珍しくありません。

「うちは堅実」…その自信が揺らいだ夜

都内近郊で暮らす会社員の慎一さん(仮名・59歳)は、年収680万円。妻の美和さん(仮名・58歳)と二人暮らしです。子どもは独立し、住宅ローンもあと数年。慎一さんは定年後の生活を、ぼんやりと“見通せている”つもりでした。

 

「退職金もあるし、貯金もそれなりにある。贅沢しなければ何とかなる」

 

そう思っていたある夜、美和さんが通帳を差し出しました。

 

「ねえ、ちゃんと見てほしいの。今の残高」

 

慎一さんは画面を見て、言葉を失います。普通預金の残高は、わずか98万円。定期預金もほとんどありません。

 

「……え? こんなはずないだろ。学費も払い終わったし、ボーナスだって…」

 

美和さんは目を伏せたまま言いました。

 

「“残らなかった”の。理由、全部話すから…」

 

原因は、派手な浪費ではありませんでした。積み重なったのは、家計に紛れ込む“見えない固定費”です。

 

1つは、住宅ローンの見直し。数年前に繰上返済を優先し、ボーナスから年60万円ほどを充てていました。

 

「繰上げしたら安心だと思って…」

 

「でも、手元資金が薄くなってるじゃないか」

 

もう1つは、親への支援でした。美和さんは実母の通院費や生活費を、月2〜3万円ずつ補助していました。慎一さんに言い出せないまま、数年続いていたといいます。

 

「言ったら怒ると思った」

 

「怒るとかじゃなく…なんで相談しないんだよ」

 

さらに、子どもの独立後も続いた“仕送りの名残”。引っ越し費用、家電の買い替え、結婚準備の援助。単発の支出が、ボーナスを静かに削っていました。

 

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