▲トップへ戻る
住宅メーカーだけがおいしい!? 「家賃保証」のカラクリ

前回は、一方的な契約解除もある「家賃保証」の危険なカラクリについて説明をしました。今回は、住宅メーカーにおいしい制度でもある、「家賃保証」のカラクリを見ていきます。

「賃料免責期間」の家賃はオーナーに入らない

前回に引き続き、家賃保証のカラクリを見ていきます。

 

三点目として、建物が完成しても、すぐに賃料収入が得られるわけではないことにも注意しましょう。

 

家賃保証の契約を結ぶと、管理会社が入居者を募集しますが、オーナーへの賃料の支払いの開始時期は、建物完成後、1~2カ月後が一般的です。この期間を「賃料免責期間」といって、実際は家賃収入があっても、管理会社からオーナーに賃料は支払われません。

家賃保証を付けて損するケースもある

また、家賃保証の契約をすると、一般的に礼金、更新料は管理会社が受け取ります。

 

ここで、仮に戸数10戸、家賃8万円、礼金1カ月、保証料15%、免責期間を2カ月として、建物完成から1年間満室だった場合で収入を比較してみましょう。

 

〈家賃保証なし〉

家賃8万円×10戸×12カ月=960万円

礼金8万円×1カ月×10戸=80万円

合計:1040万円

 

〈家賃保証をつけた場合(保証料15%)〉

家賃8万円×10戸×10カ月×85%=680万円

合計:680万円

 

いかがでしょう。そもそも住宅メーカーも、最初から入居者が決まりにくいような物件で家賃保証を実施するケースは少ないはずです。また、家賃保証で損が出ることを見込み、あらかじめ工費を高く設定するといった悪質なケースも見聞きします。

 

特に物件が新しく、入居者が決まりやすい時期の利益を“抜ける”という点で、家賃保証をしてもなお、住宅メーカーにとっても、おいしい制度といえるのです。

株式会社財産ブレーントラスト 代表取締役

1958年7月生まれ。94年、株式会社船井財産ドック(現在東証第二部に上場している株式会社青山財産ネットワークス)に入社。97年に事業部長、2001年に取締役に就任、04年東証マザーズ上場時に、上場の鐘を叩く。05年現場での仕事にこだわり、執行役員に降りる。08年、再度取締役に就任。09年、全国ゴルフ練習場連盟の理事に就任する。10年に退任。
12年12月、一人ひとりのお客様に対して、もっと深く密な財産コンサルティング業務に特化したいとの思いから、株式会社財産ブレーントラストを設立。
著書に『あなたの土地の有効活用はやめたほうがいい』『不動産現金化の時代』『あなたの資産 再生いたします』『改訂版 あなたの土地の有効活用はやめたほうがいい』(全て実業之日本社)、『都心不動産 買い方のコツ』『地主心得帳』『買ってよい不動産・悪い不動産』『3年後 崩壊する地主・生き残る地主』(全てPHP新書)等。

著者紹介

連載あなたの資産を食い潰す「ブラック相続対策」~アパート・マンション建築編

本連載は、2016年10月9日刊行の書籍『あなたの資産を食い潰す「ブラック相続対策」』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

 

 

あなたの資産を食い潰す 「ブラック相続対策」

あなたの資産を食い潰す 「ブラック相続対策」

秋山 哲男

幻冬舎メディアコンサルティング

恐ろしい「相続対策の裏側」と「知っておくべきポイント」を大公開! ・相続税対策のうち8割が実は不要!? ・バックマージンが横行する業界の実態 ・相続後にお荷物と化す無意味なアパート・マンション ・税理士のうち約半数は…

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧