少子高齢化が急激に進む中、日本の年金制度にはさまざまな議論が交わされています。「自分がもらえるかもわからないのに、保険料を支払いたくない」「払う余裕もない」という若者も少なくないでしょう。ですが、そのまま放置していると、想像以上に大変なことになるかもしれません。

無視し続けた先にある、現実的なリスク

ただし、「払わない」「放置する」という選択には、現実的なリスクがあります。

 

国民年金は、20歳以上の国民すべてに加入義務があります。収入が少ない場合には、免除や猶予といった制度も用意されていますが、申請せずに未納を続けると状況は深刻になります。通知を放置し続ければ延滞金が発生し、最終的には財産の差し押さえに進む可能性もあります。

 

注意したいのは、差し押さえの対象が本人だけとは限らない点。年金は世帯主や配偶者も連帯して納付義務を負うため、家族に影響が及ぶこともあります。

 

「自分だけならまだしも、家族を巻き込む可能性があるとは……。差し押さえられるようなものもないんですが、怖くなりました。でも、いきなり貯金が湧き出るわけでもないので、結局親にお金を借りに実家へ走りました(苦笑)」

 

冒頭の男性は「年金納付は義務」という意識が低かったと振り返ります。実際、強制徴収による差し押さえは毎年発生しており、2023年度の実績値は約3万件。脅しではないのです。

 

年金制度に対する不満や不信感を抱える人は少なくありません。将来が見えにくい時代に、不安を抱くのは自然なことです。それでも現時点では、年金は多くの人にとって老後生活の基盤であり、制度として「支払うこと」を前提に成り立っています。

 

重要なのは、無視することではなく「免除」や「猶予」といった制度を理解したうえで向き合うこと。そのうえで、年金だけに頼らず自分自身でも備えていく姿勢が求められています。

 

不安定な時代だからこそ、現実的な距離感で年金と付き合うことが必要だといえそうです。

 

 

 

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