(※写真はイメージです/PIXTA)

相続は、財産の分け方を決める手続きであると同時に、家族の関係性があらわになる場面でもあります。誰かが蚊帳の外に置かれ、不信や怒りが生まれることも。最高裁判所『令和6年 司法統計年報』によると、遺産分割事件(終局件数)は15,379件で、遺産分割をめぐる紛争は決して珍しくないことが示されています。親の死をきっかけに、家族の“見えなかった序列”が浮かび上がることもあるのです。

葬儀の夜に届いた、違和感のあるLINE

「姉ちゃん、相続の話は落ち着いてからでいいよ。細かいことは、前に話してた内容で進めるから」

 

父を見送ったその夜、長女の真奈美さん(仮名・46歳)のスマホに、弟からこんなLINEが届きました。説明はほとんどなく、前提を共有しているかのような書きぶりでした。

 

「“前に話してた内容”って、何のこと?と…。その時点で、嫌な予感がしました」

 

父・浩一さん(仮名)は地元で長く暮らし、不動産と有価証券を中心に、遺産はおよそ1億円にのぼりました。ただ、生前に遺言書について具体的な話をしたことはなく、相続を家族全員で話し合った記憶もありませんでした。

 

翌日、きょうだい3人が実家に集まると、真奈美さんの違和感は確信に変わります。弟と妹は、最初から話の筋が決まっているような様子だったのです。

 

弟が切り出しました。

 

「実家は俺が継ぐ。預貯金と証券は、俺と妹で分ける。姉ちゃんは、前に援助も受けてたしな」

 

まるで、すでに合意済みの事項を確認するかのような口ぶりでした。

 

真奈美さんは言葉を失いました。確かに過去、結婚資金として父からまとまった援助を受けたことはあります。しかし、それが相続から外される理由になるとは思っていませんでした。

 

何より引っかかったのは、その前提が、自分の知らないところで「決まった話」になっていたことです。

 

「え、待って。私、その話、一回も聞いてない。これ、私だけ何も知らされてなかったってこと?」

 

沈黙のあと、弟が小さくため息をつきました。

 

「揉めたくないからさ。姉ちゃんって、言い出すと長いじゃん」

 

弟と妹の説明はこうでした。

 

父は晩年、「実家は弟に任せたい」と繰り返していた。相続の話をすると父が嫌がるため、具体的な話し合いは避けてきた。だから、揉めないために、弟・妹の間で方向性だけ先に決めていた――。

 

真奈美さん抜きで、「円満相続」を意識した話し合いが進められていたというのです。

 

 \2月7日(土)-8日(日)限定配信/
 調査官は重加算税をかけたがる 
相続税の「税務調査」の実態と対処法

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※本記事のインタビューではプライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。

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