通常、65歳から受給が始まる年金ですが、最短60歳から前倒しで受け取れる「繰り上げ受給」という選択肢があります。年金が減額されて損をするイメージがありますが、活用次第で老後生活を支える武器になります。本記事では、服部貞昭氏による著書『東大卒のファイナンシャル・プランナーが教える 届け出だけでもらえるお金大全——一生トクする!セーフティネットのお金事典』(自由国民社)より一部を抜粋、編集し、年金繰り上げ受給のメリットについて解説します。
損益分岐点は80歳10ヶ月
60歳繰り上げ受給の累積受給額より、65歳受給の累積受給額が上回るのは、80歳10ヶ月のときです。つまり、損益分岐点は80歳10ヶ月といえます。それより長生きすると損をしますが、亡くなる年齢が早ければ得をします。
こちらは、税金や社会保険料が引かれる前の額面で計算したものです。手取りで考えると、繰り上げはより有利になります。年金の金額によって異なりますが、月額16万円の場合は、61歳繰り上げの損益分岐点は、おおよそ85歳です。
とはいいましても、人はいつ亡くなるか誰にもわかりません。「人生最後の最大のギャンブルだ」と言っている人もいます。単に損得だけでなく、ご自分の価値観やライフスタイルと重ね合わせながら、年金受給開始のタイミングを考えると良いでしょう。
【届け出先】 最寄りの年金事務所
【添付書類】老齢厚生年金.老齢基礎年金支給繰上げ請求書
服部 貞昭
ファイナンシャル.プランナー(CFP®)
新宿.はっとりFP事務所 代表
エファタ株式会社 取締役
ファイナンシャル・プランナー(CFP®)
新宿・はっとりFP事務所 代表
エファタ株式会社 取締役
長野県須坂市生まれ。数字と数学が大好きで6歳のときから現金出納帳をつけ始める。中卒の父から「サラリーマンでは金持ちになれない」と教えられ、中学2年生で起業を志す。経済や会計への関心から、学生時代には簿記のオンライン掲示板を自作し運営していた。
東京大学工学部卒業後、KDDIにてシステムエンジニアとして勤務。2014年に独立し、現在はファイナンシャル・プランナーとして、お金に困っている人の相談にのりながら、身近なお金に関する情報発信に携わる。ライフマネー・税金・相続関連のオウンドメディアを複数運営、総合月間150万PV超。これまでに2,000本以上の記事を執筆・監修。登録者10万人超のYouTubeチャンネル「お金のSOS」をはじめ、「ZEIMO」など4つのマネー系チャンネルを運営し、累計再生回数2,200万回を超える。
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