「年金繰り上げ受給」は“80歳10ヶ月”が損益分岐に。あえて60歳からの受給を選ぶ「3つのメリット」と資産戦略【東大卒FPが解説】

「年金繰り上げ受給」は“80歳10ヶ月”が損益分岐に。あえて60歳からの受給を選ぶ「3つのメリット」と資産戦略【東大卒FPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

通常、65歳から受給が始まる年金ですが、最短60歳から前倒しで受け取れる「繰り上げ受給」という選択肢があります。年金が減額されて損をするイメージがありますが、活用次第で老後生活を支える武器になります。本記事では、服部貞昭氏による著書『東大卒のファイナンシャル・プランナーが教える 届け出だけでもらえるお金大全——一生トクする!セーフティネットのお金事典』(自由国民社)より一部を抜粋、編集し、年金繰り上げ受給のメリットについて解説します。

繰り上げ受給とは

「繰り上げ受給」では65歳より前に年金をもらえる代わりに、もらう年金の金額が一生減額されます。一見すると不利に見えますが、有効活用すれば、意外なメリットがいくつもあります。

 

年金には「繰り上げ受給」「繰り下げ受給」という制度があります。通常は、年金の受給開始年齢は65歳からですが、60歳から75歳まで1ヶ月単位で自由に選ぶことができます。

 

60歳から64歳11ヶ月までの間にもらい始めることを「繰り上げ受給」といいます。繰り上げ受給をすると、1ヶ月当たり0.4%(※)、1年で4.8%、年金が減額されます。60歳まで5年間繰り上げると、24%減額されます。これが一生続きます。

 

※ 1962年(昭和37年)4月1日以前生まれの方は0.5%

 

[図表1]

 

もし、本来の年金受給額が月間14.4万円(年間172.8万円)だったとすると、5年の繰り上げをすれば60歳から年金をもらえる代わりに年間約131万円しかもらえなくなります。

 

繰り上げ受給をすると損をするように思えますが、もらい方によってはメリットがいくつかあります。

老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を同時に繰り上げる

年金には「老齢基礎年金」「老齢厚生年金」の2種類があります。ずっとフリーランス、自営業者だった人は「老齢基礎年金」だけ、会社勤めの期間がある人は「老齢基礎年金」「老齢厚生年金」の両方をもらうことができます。

 

年金の繰り上げ受給では、「老齢基礎年金」「老齢厚生年金」の両方を同時に繰り上げる必要があります(繰り下げる場合は片方だけの選択が可能)。

次ページ繰り上げ受給の3つのメリット

※本連載は、服部貞昭氏による著書『東大卒のファイナンシャル・プランナーが教える 届け出だけでもらえるお金大全——一生トクする!セーフティネットのお金事典』(自由国民社)より、一部を抜粋・再編集したものです。

東大卒のファイナンシャル・プランナーが教える 届け出だけでもらえるお金大全

東大卒のファイナンシャル・プランナーが教える 届け出だけでもらえるお金大全

服部 貞昭

自由国民社

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