それでも“放っておく”わけにはいかず…
高橋さんは悩んだ末、直接的な仕送りではなく、地域の支援センターに相談する道を選びました。
「父には言わずに、まず外から支援につなごうと思ったんです」
結果、見守り訪問と配食サービスが導入されました。正一さんは当初こそ不機嫌でしたが、「金をもらうわけじゃない」「決まった人が来るだけ」という説明には、かろうじて納得したといいます。
「完全に受け入れたわけではありません。でも、少なくとも灯油が切れることはなくなりました」
助けを拒む高齢者に対し、家族ができることは限られています。無理に支援すれば関係が壊れ、放置すれば命に関わる――その狭間で、多くの家族が揺れています。
高齢者の自尊心と安全をどう両立させるか。「灯油はもういい」「パンはカビても食える」――その言葉の裏にあるのは、頑なさだけではなく、孤立と不安なのかもしれません。
家族だけで抱え込まず、制度や第三者の手を借りること。それもまた、“尊厳を守る支援”の一つの形なのです。
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