念願の戸建てを購入し、幸せいっぱいの30代夫婦。しかし、積み上がるほどのゴミ袋とともに暮らす。そんな「まさかの新居生活」になりつつありました。いったいなぜ? 事情を見ていきましょう。

年5,000円の町内会費「払う必要なし」

「町内会費は年5,000円になります」

 

引っ越して間もないある日、健太さん(仮名・34歳)はインターホン越しにそう告げられました。東京都内の賃貸マンションを出て、郊外に新築一戸建てを6,500万円で購入。共働きで世帯年収は約950万円。5歳の長男のために、広い家と落ち着いた住環境を選びました。

 

町内会の話は、契約時にはほとんど意識していませんでした。賃貸暮らししか経験のない健太さんには、正直ピンとこなかったのです。

 

「加入は任意ですよね?」

 

そう確認したうえで、夫婦は加入を見送りました。共働きで忙しく、町内のイベントに参加する時間はありません。町内会を通して人間関係を築くイメージも湧きませんでした。年5,000円の会費。もちろん払うのは簡単ですが、「参加しないものに払う必要はない」と考えたのです。

ゴミ置き場での「まさかのひと言」

この地域では、町内会が管理するゴミ集積所を使用しています。決められた曜日の朝、健太さんがゴミ袋を持って行くと、数人の住民が集まっていました。その中に、集積所の清掃やネットの管理を担当している、いわゆる“世話役”の女性がいました。

 

健太さんが出勤ついでにゴミ袋を置こうとしたとき、その女性が声をかけました。

 

「あなたのところ、町内会入っていませんよね。会費払ってないのに使うの?」

 

健太さんは驚きました。町内会費を払っていないからゴミを出せないなんて、思いもしなかったからです。

 

町内会費を払わなくても、ゴミ集積所の利用は可能ですし、回収もされます。しかし、ゴミ集積所の目の前に住む女性は、家の前を掃きながら、健太さんがゴミ出しする様子をじっと見るようになりました。その状態に、健太さんはすぐに耐えられなくなりました。

 

次ページキッチンの片隅に積み上がる、ごみ袋の山
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