「経費」とは法人が事業のために使ったもの
経費枠の広さ
FX法人にかかわらず、株式会社や合同会社のような営利を目的とした法人は、その行為は基本的に事業にかかわる営利目的とされています。
つまり、法人が使ったオカネは、基本は法人が事業に使ったものとされます。
もちろん、そのうち役員等の個人が使ったと明確に区分できるものは法人の経費から外さなければなりません。
これは、個人が行う場合とちょうど逆の考え方になります。
個人が使ったオカネは、基本は個人が自分のために使ったものとされるからです。
その中からFXのために使ったと明確に区分できるものだけを抜き出して、FXのための所得から控除できるにすぎません。
特に、親族への給与や家賃、クルマの減価償却費、節税用の経営者向けの生命保険、といったものを個人がFXを行って得た所得から費用として控除することはできませんから、このようなものまでを経費にしたいとお考えの場合には、法人化以外にありえないことになります。
なお、ここで法人が使ったもの=経費としましたが、さらに言えば、法人が事業のために使ったもの、と言うのが正確です。
事業以外の目的で使ったものは、使った役員の給与に認定されたり、通常の経費として認めてもらうことができません。
つまり、会社の費用にしたければ、仮にこじつけであっても事業のために使ったことを主張できなければなりません。
早めに「事業年度」を終わらせる手も
決算期を選べる・変更できる
個人の決算期は12月と決まっています。
しかし、会社の決算は何月にすることもできますし、変更することもできます。
ただし、12ヶ月間以上の事業年度は認められませんので、変更する場合には短くすることしかできません。
ただ、このことは早めに事業年度を終わらせてしまうことができる、ということを意味していて、税務上有利に使える余地があります。