高齢単身マンションに潜む「生活が回らなくなる前兆」
里子さんのように高齢者が一人でマンションに住み続けるなかで、次のような兆しが現れることがあります。
・郵便物が手つかずのまま溜まっていく
・管理費や光熱費の支払いを忘れる、後回しにする
・ゴミ出しが億劫になり、室内が片づかなくなる
・冷蔵庫の中が荒れ、食生活が乱れる
・書類や手続きの管理が難しくなる
これらは、現在の環境で生活することそのものが限界に近づいている警告サインです。
「住み続けたい母」と「心配な娘」の平行線
娘が施設入居や住み替えを提案すると、里子さんは首を横に振りました。
「このマンションを離れたくないの。ここでずっと暮らしたい」
一方で、娘の頭には不安がよぎります。
・繰り返す管理費の滞納
・今後の修繕積立金の値上げ
・介護が必要になった場合の対応
・年金だけでは足りない生活費
母の「住み続けたい」という強い想いと、数字や将来を冷静にみたときの現実との狭間で、大きなギャップが生まれていました。
帰省は、老親の暮らしを見直す絶好のタイミング
高齢の親がマンションで暮らしている場合、問題が顕在化してからでは、選べる手段が一気に狭まります。だからこそ、帰省の機会を「暮らしを点検する時間」と捉えることが重要です。特に、次の点は必ず確認しておきたいポイントです。
・管理費や修繕積立金がきちんと支払われているか
・年金収入だけで日々の生活が成り立っているか
・郵便物や督促状が溜まったままになっていないか
・食事や掃除など、日常生活に無理が出ていないか
早い段階で異変に気づければ、家計の見直しや住み替えの検討、見守りサービスの導入、家族内での役割分担など、取れる選択肢は数多くあります。
老親のマンション問題は、家族で共有すべきリスク
里子さんは、決して「お金がない」状態ではありません。ただ、年金12万円という限られた収入のなかで、マンション維持という重荷を一人で背負いきれなくなりつつあるのです。
老後の住まいは、健康状態や収入だけでなく、家族との関係性とも深く結びついています。だからこそ、「まだ元気だから大丈夫」と問題を先送りするのではなく、早い段階から家族で話し合い、現実的な選択肢を共有しておくことが、将来の安心につながる最大のリスクヘッジとなります。
森 逸行
ファイナンシャルトレーナーFP事務所
代表
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