「お正月帰省で震えました」年金月12万円・頬がこけた75歳母の通帳に刻まれた「緊急事態」に愕然とするも…母の頑なな様子に、49歳娘が必死に飲み込んだ悲鳴

「お正月帰省で震えました」年金月12万円・頬がこけた75歳母の通帳に刻まれた「緊急事態」に愕然とするも…母の頑なな様子に、49歳娘が必死に飲み込んだ悲鳴
(※写真はイメージです)

「分譲マンションを所有していれば、老後の住まいは安泰」という考えは、いまや過去のものになりつつあります。多くの高齢単身世帯が、限られた年金収入のなかで「上昇し続けるマンション維持費」という、逃げられない固定費の壁に直面しているからです。本稿では、ファイナンシャルトレーナーFP事務所の森逸行氏が、75歳の里子さん(仮名)の事例とともにマンション特有の「老後リスク」について解説します。

ポストに残されていた「お知らせ」

年末年始帰省の際、里子さん(仮名)の娘(49歳)が真っ先に違和感を覚えたのは、マンションのポストでした。郵便物が何通も詰まったままになっており、そのなかに見慣れない封筒が交じっていたのです。そこに記載されていたのは、「管理費滞納のお知らせ」。

 

「え……管理費を払っていない?」

 

これまで家計管理に問題のなかった母だけに、滞納の知らせは娘にとって想定外の出来事でした。

 

部屋に入った瞬間、「はっきりと感じた生活の異変」

室内の様子から、生活が以前とは異なっていることがはっきりと伝わってきました。

 

・キッチンにはゴミ袋が置かれたまま

・冷蔵庫には賞味期限切れの食品

・テーブルの上には光熱費の督促状

・干しっぱなしになったままの洗濯物

 

「最近、ちょっと疲れやすくてね」と力なく笑う里子さんは、以前より一回りも小さくなり、頬がげっそりとこけていたのです。かつての几帳面な面影をかき消すようなその様子に、娘は込み上げてくる悲鳴を喉の奥で必死に飲み込みました。

通帳を確認すると…年金月12万円で“ギリギリ”の生活

娘は意を決して、母に通帳をみせてもらうことに。そこに記録されていた、あまりに厳しい家計の現実に娘は愕然としました。

 

年金収入:毎月12万円

管理費・修繕積立金:月3万円

光熱費・食費・医療費:月9万円

 

毎月の支出を差し引くと、手元に残るお金はほとんどありません。物価高や医療費の増加も重なり、里子さんは「すべてをきちんと支払う」ことが難しくなっていたのです。結果として、管理費の支払いが後回しになっていました。それでも本人は頑なにこういいます。

 

「年金があるから大丈夫。子どもに迷惑はかけたくないの」

マンション老後に立ちはだかる「固定費」の壁

分譲マンションは、老後も安心して暮らせる住まいだと思われがちです。しかし、そこには戸建てにはない、「管理費・修繕積立金」という“逃げられない固定費”が重くのしかかります。

 

国土交通省の調査によると、築15年を超えたマンションでは、約7割が管理費・修繕積立金の値上げを経験しています。さらに大規模修繕時には、一時金の追加負担が求められるケースも珍しくありません。年金という収入が限られた生活のなかで、こうした負担増に耐えるのは容易ではありません。

 

次ページ「住み続けたい母」と「心配な娘」

※個人の特定を避けるため、実際の事例から一部脚色しています。

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