帰省費用は軽々“10万円超え”「今年はもっと高くなりそう」
年末年始は食卓が豪華になる分、食材の量も自然と増えます。義実家は年金暮らしのため、みんなが集まるスペースを提供するという役目だけ。おせち料理用の食材や飲み物・お菓子などは、各家庭で折半するのが恒例です。
台所に立つのは、美紀さんと義兄の妻。義妹は年齢の低い子どもたちを見る役目です。一方で、男性陣はお酒を飲みながらテレビを見ておしゃべり。子どもたちは時々手伝いはするものの、ゲームやスマホに夢中です。
毎食後は大量の皿洗いに追われ、その片付けが終わると、「夜食、何かある?」 「明日の朝ごはんの準備は……」 調理、配膳、片付けが延々と続いていきます。
そして、馬鹿にならないのが実家帰省の費用。美紀さんがスマホのメモに残していた前回の出費は次のとおりです。
・高速道路料金・ガソリン代:約30,000円
・義実家への手土産・年末の差し入れ:約15,000円
・食材・飲み物・お酒など:約80,000円
・その他、親戚の子どもたちへのお年玉や細々した支出など
【合計で約15万円】
節約に気を配って生活している中で、この負担はあまりに大きいといえます。トドメは帰りの大渋滞。疲労感に包まれながら、美紀さんのお正月休みは終わっていくのです。
子どもの成長と共に変化していくことも
しかし、迎える側の義母や義父も高齢になり、確実に体力は落ちているはずです。
「もしかして、私たちが『帰省しない』とか『帰省の期間を短くする』といってくるのを待っているのでは?」――美紀さんはそう考えたこともあるといいますが、本音を確かめるのは気が引けるとのこと。 一方で、夫にとって実家は「帰りたい場所」。帰省すれば地元の友人たちと顔を合わせることもできるため、帰省に積極的です。
「長女の高校受験の年には、私と長女は自宅に残って、夫と下の子2人が義実家に……という風になるかもしれません。子どもが年を取れば、自然と帰省の形が変わっていくかもしれませんが、正直今はそれが待ち遠しいです」
自ら過ごし方を見直してもいい
親族が集まる時間は、確かに大切なものです。 ただ、無理を重ねれば、疲れや不満は静かに積み重なっていきます。 近年は、 日帰りにする、滞在日数を短くする、外食を取り入れるなど、 年末年始の過ごし方を柔軟に見直す家庭も増えています。
株式会社クロス・マーケティングが実施した「帰省土産に関する調査(2025年)」によれば、この年末年始に帰省する予定があると回答した人は21.1%。決めていない・帰省しないと回答した人は25.5%です(残りは、『実家住まいもしくは実家近隣に住んでいるため帰省する必要がない』53.4%)。帰省しない理由で一番多かったのは、「自宅でゆっくり過ごしたいから(31.1%)」。続いて、「費用を節約したいから(15.3%)」、「親族への配慮(12.2%)」が続きます。
いずれにしても大切なのは、「これまで通り」を守ることではなく、 それぞれが無理をしない距離感を探すことなのかもしれません。 年末年始は、一年を締めくくる節目の時間です。 だからこそ、家族との付き合い方も、 少しずつ形を変えていく余地があってもいいのではないでしょうか。
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