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38歳・時給仕事からの学び。「憧れ」を仕事にする
社会人再デビューで私が就いた仕事は、マンションのモデルルームの受付と案内係でした。何度も引っ越しする中で見てきた素敵な女性たちの姿、そして「こんな仕事があるなんて、面白そう!」という抑えきれないワクワク感に、自然と導かれたのです。
周りの先輩たちは、ホテル勤務経験者など接客のベテランばかりでした。見た目も所作もすべてにおいて圧倒的なプロフェッショナルぶりで、まさに私が物件探しに駆けずり回っていた頃からずっと憧れていた姿です。私も高級マンションのモデルルームの顔にふさわしい存在となるべく、ハイレベルな立ち居振る舞いやビジネスマナーを徹底的に叩き込まれました。
お辞儀の角度、名刺の渡し方、パンフレットの見せ方、スリッパの出し方など、本当に細かいことからです。若い頃はこういう堅苦しいことが窮屈で仕方がなかった私ですが、このときにはすっかり考えが変わっていました。「こんなに役に立つことを、働きながら教えてもらえるなんてラッキー!」と思えてならなかったのです。
それは、以前野球選手や関係者の家族ばかりが入居しているマンションに住んでいたときの教訓が学びにつながっていると考えています。最近のマンションはいつでもゴミを捨てられるところが大半ですが、当時はゴミを捨てられる曜日や時間が限定されていました。つまり、決まった時間に多くの住民がゴミを捨てに一斉に集まってくるわけです。
そうなると、人は人をよく見ているもので「あの家の奥さんは、あんな格好をしている」といったような、ちょっとした噂を耳にするようになりました。だらしない服装でもダメだし、着飾りすぎてもダメなのです。周りをよく見ながら「ゴミを捨てに行く」というシチュエーションにふさわしいストライクゾーンの服装を探るのが大事なのだなあと、このときに感じました。見た目や服装がすべてではありませんが、そこで判断されるのは事実です。
私も新卒の頃は何も分かりませんでしたが、結婚して、子どもが生まれて、妻や親という役割でいろいろなコミュニティに入っていくことを試みる中、受け入れてもらえるかどうかの最初の鍵は、やはり見た目の第一印象、挨拶、言葉遣いといったことだと実感しました。
どんなに心が綺麗でも、それが表面に出ていなければ人に伝わることもありません。多くの人が共存する社会においてどうしても誤解が生じることはありますが、100対0でどちらかだけが悪いケースはほとんどなく、たいていはちょっとしたすれ違いです。
そういうことが起きたときに「私も悪かったので」と謙虚になれるかどうかに人間性が表れます。「あの人は信頼できそう」と思われるか「あの人は何かやらかすと思っていた」と疑われてしまうかは、普段から挨拶を交わしているか、表情の印象がいいか、といった些細なことなのです。。
