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富裕層が重視する「紹介者責任」
富裕層の間で最も重視される社会的規範のひとつが、「紹介者責任」です。
これは単に「誰かを紹介する」という行為にとどまらず、その人物の信頼性・品位・実績までも保証する、無言の契約のようなものです。この責任が重いのは、紹介した相手の言動や振る舞いが、紹介者自身の評判に直結するからです。そのため、安易に人を紹介することはまずありません。
逆に言えば、一度紹介されれば、その時点で一定の信頼と評価が与えられているということでもあります。現代では、SNSやオンラインで人と簡単につながれるようになりましたが、富裕層のネットワークでは、「関係の軽さは信頼構築において致命的な欠陥」とされます。本当に信頼を築きたいなら、まずは成果や実績で信頼されること、その上で、「この人なら紹介できる」と思ってもらえる存在になることが、長期的な成長への最短ルートなのです。
たとえばXさんの頼みで知人のAさんを紹介したところ、XさんがAさんに大変な迷惑をかけたとします。そこでより大きなダメージ(信用毀損)を負うのは、Xさん本人よりも、Xさんを紹介した自分です。そのリスクを避けるために、そして自分がされて嫌なことをしないために安易な紹介は行いません。
富裕層は、信頼のネットワークを資産と考え大切にしています。
だからこそ、「この人なら安心して紹介できる」と思える関係でなければ、ご縁をつなぐことは難しいと思っています。たとえば、「〇〇さんを紹介してほしい」とお願いされたとしても、自分だけでなく、その相手、さらには関係する周りの人たちにとってもプラスになるかどうか──そんなことを自然と考えます。
ご縁を大切にするというのは、誰とでもすぐにつながることではなく、「信頼の連鎖」を丁寧につなぐことでもあるのです。
普段、富裕層、そして富裕層と仕事をしている専門家の会話の中で、
さらに、自分が信頼している人たちの間で「誰も聞いたことがない名前」の人には、新規で会おうとしない傾向があります。
人間関係においても、投資においても、「確実」なことなどありません。
だからこそ、信頼の連鎖こそが最大のリスクヘッジになります。
実際、筆者も新しい顧問先との出会いは、既存のお客様からのご紹介がきっかけであることが多いのですが、その新規のお客様が、紹介元とは別の信頼ネットワークで「〇〇さんって知ってる?」と聞いた際に、「知っている」と返ってきたとすれば、ほぼ間違いなく、そのご縁はつながります。
一方で、人は誰しも、うまくいかなかったときに、自分で最終判断を下したにもかかわらず、その責任を他人に転嫁しがちです。「紹介されたから」「誰々が言っていたから」と、失敗を外部要因に求める姿勢では、判断力も信頼も積み重なっていきません。だからこそ、紹介を受けるという行為ひとつにも、「その人がどんな判断をするか」「どんな責任感を持っているか」が反映されるのです。学びにはお金や時間の投資を伴うことが多いけれど、失敗という授業料も払いながら、経験をしていきましょう。
また富裕層は、流れ作業のように大勢の人たちと名刺交換するような交流会に足を運ぶことはほとんどありません。そのうちの誰かと建設的な関係性に発展することはほとんどないからです。つまり富裕層の人間関係は、オープンかつ加速的ではなく、限りなくクローズドな状態でじわじわと、しかし着実に広がっていくものなのです。結局のところ、大切なのは人間関係の広さではありません。信頼できる人たちとの関係を丁寧に育てるためにも、富裕層はリスクヘッジしながら人との距離感をとても大事にしています。
