ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中!
データで読み解く「日本経済」のリアル【エンタメ・スポーツ・事件編】
宅森昭吉(著)+ゴールドオンライン(編集)
データで読み解く「日本経済」のリアル【季節&気象・マインド・おもしろジンクス編】
宅森昭吉(著)+ゴールドオンライン(編集)
富裕層の資産承継と相続税 富裕層の相続戦略シリーズ【国内編】
八ツ尾順一(著)+ゴールドオンライン(編集)
シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!
時間を味方にし、複利で資産を育てる
筆者が見てきた富裕層は、
富裕層はお金を出して何かを体験する際も、「すぐに役立つから」というよりは、「めぐりめぐって、いつか役に立つかもしれない」「この体験が、ゆくゆく生きてくるだろう」という価値観に基づいて選択しています。
人脈ひとつを例にとっても、「人脈を得るためにお金を払って交流会に出席する」といった短期目線の支出はしません。学びの場で築いた信頼関係や、仕事を通じて築いた信頼関係が、やがて別の場面でも生きて、気づけば立派な人脈になっているのです。
ただし、単につながっているだけでは本当の人脈にはなりません。自分自身にも魅力や価値があってこそ、相手に必要とされ、関係が続いていくのです。
まず、今いる場所で一生懸命働いたり、少し好奇心を持って世の中を眺めたり、できる範囲で知識を深めたりなど、経験を積むことが一番大事です。その経験が収入アップなどの金銭的な利益につながり、その中で自然と人脈も築かれ、いっそう経験が豊かになり、またさらに金銭的な利益がもたらされる。これこそが持続性のある真の成功を導く循環であり、その先にさらなる可能性が広がっていくのです。
富裕層の成功が「複利的」に増幅していくメカニズム
富裕層が手にしている成功は、多くの場合、複利的です。
複利とは「元本に付いた利子にさらに利子が付いて利益が膨らんでいく」という投資用語です。
たとえばある人が100万円を年利5%で運用する場合、単利計算では毎年5万円の利息が発生し、5年後の総額は125万円になります。
一方、複利計算では毎年利息が元本に組み込まれて増えていくため、1年目は105万円、2年目は110万2,500円と増え、5年後には127万6,282円になります。
長期にわたり得られる利益は、単利か複利かは大きく違ってきます。単利は利息が一定、複利は利息が利息を生むため、元本が大きいほど、そして時間が経つほど差が広がります。
この「複利の力」は、資産運用だけでなく、「8つのストック支出※1」で得られる見えない資産※2にも当てはまります。経験が金銭的利益と人脈につながり、またいっそう豊かな経験、さらなる金銭的利益、人脈へと膨らんでいく成功の螺旋(らせん)階段も、まさに複利的と言っていいでしょう。
※1「8つのストック支出」…価値ある体験、継続的な学び、体の健康、心の健康、家族、つながり、社会貢献、投資の8つの領域における支出のこと。
※2見えない資産…スキルや知識、信用、健康、時間などといった「モノとカネ以外の無形資産」のこと。
しかも、複利的な成功の循環には終わりがありません。成功を収めた富裕層も、好奇心旺盛にさまざまな経験を積み続けています。
みなさんの中には、いろんな経験を積みたいけれども、お金がないために行動を起こせずにいる人もいるかもしれません。
でも、多くの富裕層に関しても、最初はお金がありませんでした。ほぼ裸一貫から始めた人も少なくありません。
問われているのは、「お金がないところで、まず何をするか」。お金がなくては経験を積めないのではなく、今、置かれている場所でできることを一生懸命やってみることこそが、かけがえのない経験の蓄積になると考えてみてください。続けてみないと見えてこない世界があります。信頼も、経験も、時間をかけて積み重ねて初めて育つのです。
筆者自身も、税理士として30年続けてきたからこそ見えた世界があり、「やめなかったこと」自体が最大の成果だったと実感しています。
正直に言えば、コツコツ続けることを強みだと意識したことはありませんでした。けれど、周囲から言われて、初めて自覚したのです。
「続けると見える景色がある」というのは本当です。3年目、5年目、10年目、20年目──その時々で、まったく違う景色が広がります。
■学び1
短期の成果に一喜一憂せず、長期・複利で考えること。今日の小さな行動や経験の積み重ねが、やがて大きな資産となり、思いがけない場面で力を発揮します。続けてみないと見えてこない世界があり、信頼も経験も、時間をかけて初めて育つのです。
