異業種から介護施設の運営に進出した企業も
問:経営母体が民間企業の施設には、どんな強みがあるの?
答:建物や設備に注力したり、サービスに特化したりなど、施設ごとに異なり、利用者の選択の幅が広いことです。
<民間企業としての介護施設>
昨今話題になったように、損保ジャパン日本興和ホールディングス(ワタミから経営権を委譲)や通信教育大手のベネッセなど異業種から介護施設の運営に乗り出している新手の企業もありますが、古くから介護業界に特化している会社も多くあります。
民間経営施設の具体的な特徴
介護サービスについて
民間が運営している施設だからといって、一概に介護サービスが劣るということは言えません。
この種の施設は、営利を目的とするため自他の差別化が必須であり、個々の施設によって特徴は異なります。限られた資金の中で、設備に力を入れたり、職員の人数やサービスを手厚くしたりと重点とするポイントは様々です。
施設を選ぶ際には、入居者が何を目的とするか、あるいは何が必要なのかをよく見極め、それを備えたところを探します。
ただし、医療や介護サービスについては、そのレベルがあまりに低いようでは今後は生き残っていけないでしょう。
施設運営をサービス業と考える
医療法人や社会福祉法人が運営する施設では、医療や介護のケアが手厚いものの、どうしても入居者を管理する傾向があります。
それに対して民間が運営している施設では、サービス業の観点から可能な範囲で入居者の要望を重視しています。また、イベントや外出行事、施設内でのレクリエーションに力を入れています。
したがって、元気なうちから施設に入って生活を充実させたいと考えている方には、民間が経営している老人ホームが向いています。
得意ではない分野としては、医療との連携が弱い施設もあるので、体調が悪化したときの対応や退去条件を確認する必要があります。
民間企業経営施設のメリット
●個々の施設の特徴がはっきりしている
●イベントやレクリエーションが充実
●入居者のリクエストを反映しやすい