(※写真はイメージです/PIXTA)

長寿化が進む現代において、高齢者が求める老後の住まいの形は多様化しています。利便性が高く、サービスの充実した「都市型マンション」へ住み替えるシニア層も。特に、経済的に恵まれた年金パワーカップルは、残りの人生をいかに安全で快適に送るかという点に価値を置きます。そこで注目されているのが、タワーマンションの持つ利便性やセキュリティ、そしてコンシェルジュサービスという「見守り機能」です。これは単なる「贅沢」ではなく、老後の不安、特に「健康不安」や「孤独」を解消するための、新しい「安心への投資」と言えるでしょう。

娘夫婦との「絶妙な距離感」

佐々木さん夫婦がタワマンを選んだもう一つの重要な理由は、都心で働く娘夫婦と、「近すぎず、遠すぎない」距離を保つためでした。

 

娘の真由美さん(45歳)は、実家が郊外にあったときは月に一度の帰省が大きな負担になっていましたが、タワマンに移ってからは、仕事帰りに気軽に立ち寄れるようになりました。

 

「以前は、帰省すると庭の手入れや家の掃除を手伝わされ、それがストレスでした。今は、ホテルの一室を訪れるような感覚で、負担なく母と会えます」と真由美さんは言います。

 

また、直子さんも「娘夫婦が孫を連れて来るのも、年に数回から月に数回に増えました。でも、私たちはコンシェルジュ付きの生活で独立した空間を持てているので、『お互いに干渉しすぎない』という絶妙なバランスが取れています。これが最高の形なんです」と満足そうです。

 

佐々木さん夫婦の選択は、潤沢な資金を背景に、「介護予備軍」である子世代に過度な負担をかけず、自らの安心をプロのサービスで担保するという、現代の理想的な「自立した老後」の姿を示しています。彼らにとって、タワマン最上階の生活は、何にも代えがたい「最高の老後への投資」なのです。

 

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※本記事のインタビューではプライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。

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