あっという間に中国と切っても切れない関係に…それでもこれまでの投資額で断トツの日本が「インドネシア」にとって重要である理由

あっという間に中国と切っても切れない関係に…それでもこれまでの投資額で断トツの日本が「インドネシア」にとって重要である理由
(※写真はイメージです/PIXTA)

2010年代半ば、第一次トランプ政権下で米中関係は急速に悪化し、バイデン政権を経ても大きく改善することはなく、米中新冷戦に進む危惧が叫ばれるようになってきました。さらに第二次トランプ政権では、米国自身がこれまでの国際秩序をひっくり返そうとしているかのような動きを見せています。今回は、三尾幸吉郎氏の著書『図解 中国が変えた世界ハンドブック──9主要国の国益と対中関係から考える、米中新冷戦回避への道』(白桃書房)より、インドネシアについて経済面の特徴を解説し、米中の緊張を和らげるために何ができるのかを考えていきます。

ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中! 

データで読み解く「日本経済」のリアル【エンタメ・スポーツ・事件編】
宅森昭吉(著)+ゴールドオンライン(編集)

データで読み解く「日本経済」のリアル【季節&気象・マインド・おもしろジンクス編】
宅森昭吉(著)+ゴールドオンライン(編集)

富裕層の資産承継と相続税 富裕層の相続戦略シリーズ【国内編】
八ツ尾順一(著)+ゴールドオンライン(編集)

 

シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!

 

米中双方と相互依存関係…日本と歩調を揃え米中和解へのパートナーとなり得る国

中国陣営に与する可能性は低い。しかし、独立的・能動的な外交をする国で、経済的には米中双方と相互依存関係なので、米中新冷戦では中立を守る可能性が高い。

 

日本が米中両国の橋渡し役を試みる場合、ASEANでリーダーシップを取ってくれ、日本の交渉力を格段に高めることが期待できる。

 

米国と同じ欧米型民主主義で、共産主義に拒絶反応を持っているので「中国の特色ある社会主義」とは相容れません。しかし世論は全体としてわずかに親米な程度で、親中も強い国です。

 

経済面では、インドネシアにとって米国も中国も重要です。米国は輸出先としては第2位、輸入元としては第4位の貿易相手国であり、さらに投資元としても米国の対インドネシア投資は中国のそれに比肩する規模なので、関係を悪化させたくありません。

 

他方、中国は輸出先としては第1位、輸入元としても第1位の貿易相手国で、投資元としてもGDP比1.7%と大きな影響力があるため、関係を悪化させると甚大な影響が出ます。

 

とりわけ工業製品・部品・素材の主要な供給元であるため、それが滞ると工業生産に支障を来たします。さらに食品、エネルギー、石炭を買ってくれるお得意先でもあり、関係が悪化すると製造業だけでなく農家や鉱業で働く人々にも悪影響が及びます。

 

インドネシアは観光大国でもあるので、中国人旅行者が減ると、観光業で働く人々にも悪影響が強く、経済への打撃は看過できません。このようにインドネシア経済は、米国とも中国とも相互依存関係にあります。

 

そもそもインドネシアは、国益を重視した独立的かつ能動的な外交を基本方針としています。米中のいずれかに肩入れすれば、非友好国と見なされ経済的発展という国益を損ないかねないため、米中新冷戦になっても中立を守る可能性が高いと見られます。そして親中と反中が拮抗しているインドネシア世論もそれを望んでいるように見えます。

 

したがって、日本が米国陣営に与して中国陣営と闘うことになった場合、インドネシアに共闘を求めても同調してくれる可能性は低いでしょう。

 

一方、日本が橋渡し役を試みる場合には同調してくれる可能性が大いにあります。インドネシアにとって日本は米中以上に有力な投資元ですし、米中和解が国益に適うからです。実際、インドネシアのスリ財務相は「ASEANは米国と中国のバランスをとり、緊張を緩和する重要な役割を果たす」と述べています。

 

日本がASEANのリーダー的な存在であるインドネシアと共同戦線を張ることができれば、対米・対中での交渉力は格段に高まります。

 

出典:筆者作成
[図表20]米中インドネシアの関係 出典:筆者作成

 

 

三尾 幸吉郎

ニッセイ基礎研究所 客員研究員

世界経済アナリスト
 

 

注目のセミナー情報​​

 

【減価償却】1月29日(木)開催

税制優遇を活用した新規事業投資のご提案
中小企業経営強化税制 × 最新GPUによる即時損金スキーム
税理士が語る「資産活用の最前線」

 

【国内不動産】1月31日(土)開催

不動産を持たずに始める民泊投資
利回り25%の安定収益×節税効果を同時に叶える新スキーム
セカンドハウス・別荘としても利用可能

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

※本連載は、三尾幸吉郎氏の著書『図解中国が変えた世界ハンドブック 9主要国の国益と対中関係から考える、米中新冷戦回避への道』(白桃書房)より一部を抜粋・再編集したものです。

図解中国が変えた世界ハンドブック 9主要国の国益と対中関係から考える、米中新冷戦回避への道

図解中国が変えた世界ハンドブック 9主要国の国益と対中関係から考える、米中新冷戦回避への道

三尾 幸吉郎

白桃書房

グローバル化を素朴に信じられなくなった時代。必要な問題意識から洞察までがこの1冊に! 米中関係の悪化は、トランプ政権下の2010年代半ば急激に進み、特に2019年の香港大規模デモとその強圧的な封じ込め以降、さらに激化…

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ エンパワー2月5日セミナーへの誘導です 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録